1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10650137
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
冨山 哲男 東京大学, 人工物工学研究センター, 教授 (60197944)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桐山 孝司 東京大学, 人工物工学研究センター, 助教授 (10234402)
梅田 靖 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (40242086)
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Keywords | 環境調和型製品設計 / インバース・マニュファクチャリング / アップグレード製品 / 設計方法論 / アップグレード設計パターン / CAD |
Research Abstract |
環境問題、特に廃棄物問題は緊急に解決すべき現代の重要な課題の一つである。その原因は、大量生産・大量消費により、機械の機能、性能が急速に時代遅れになる(機能的寿命の短寿命化)ため、消費者が頻繁に機械を買い換え、大量の廃棄物を発生させている点にある。もし、部分的な交換により、使用者の必要に応じて機能のアップグレードが可能な機械が設計できれば、この問題を解決することが可能になる。しかし、このようなアップグレードを可能にする一般的な設計方法論は内外に存在しない。本研究はこの問題を解決する機械の設計方法論を提案することを目的として研究を行った。 本研究の成果は以下のようにまとめられる。 1 従来企業で行われている製品設計、製品シリーズ設計、VA(ValueAnalysis)の事例を収集した。これにより、本研究で対象とする「アップグレード設計」の位置づけを明らかにした。 2 これら収集した事例より、アップグレード設計に有効な知識を「設計パターン」として整理した。具体的には、「機能の独立化」、「機能の不感化」、「構造変更のためのインタフエースの確立」の三パターンを抽出し、さらに、設計過程のパターンとして、「設計変更パターン」を抽出した。 3 これら抽出した設計パターンに基づき、設計方法論を提案した。 4 更にこの設計方法論に基づきアップグレード設計を試行し、製造コストを大幅に削減可能であることを示した。 今後の課題として、この設計方法論を実装した設計支援システムの試作と実行例の作成が挙げられる。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Y.Umeda,T.Tomiyama,et al.: "A Proposal of Upgradable Design" Proc.Eco Design '99(1st Int.Symp.on Environmentally Conscious Design and Inverse Manufacturing),IEEE. 1000-1004 (1999)
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[Publications] 梅田靖、冨山哲男他: "インバースマニュファクチャリングのためのアップグレーダブル設計(第2報)--設計採用基準の定式化--" 1998. (15)
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[Publications] 梅田靖、冨山哲男他: "インバース・マニュファクチャリングのためのアップグレーダブル設計" 第8回設計工学・システム部門講演会講演論文集,日本機械学会. 465-468 (1998)