1998 Fiscal Year Annual Research Report
振動摩擦の周波数特性を利用した新規な触覚センサの開発
Project/Area Number |
10650149
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Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
石垣 博行 姫路工業大学, 工学部, 教授 (40081244)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 克哉 姫路工業大学, 工学部, 助手 (00295750)
小西 康夫 姫路工業大学, 工学部, 助教授 (40215299)
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Keywords | 振動 / 摩擦 / 触覚センサ |
Research Abstract |
ピエゾ素子をスライダーに取りつけた,上下振動型摩擦試験機を試作し,上下振動の振幅や周波数と摩擦の関係を実験的に調べた.その結果振幅や周波数が摩擦に大きな影響を与える事が明らかになった。さらに,この周波数特性が相手材料の材質に大きく依存していることも明らかになった.そこで、振動と摩擦の関係のメカニズムを検討するため,単純な動力学的解析も試みた。すなわち、上下左右振動について連立の運動方程式をもとに、数値計算を行った結果,振動による摩擦力低減のメカニズムは大別すると4種類の動的接触状態に分類分けできることが明らかになった.これらは接触時の荷重条件の不均一性が反映した現象で,基本的には2種類の非線型特性に起因している.すなわち,接触部の変形の非線形性によるカオス的上下振動現象と接触時の界面の摩擦の非線形性である. このように,本年度の研究で振動と摩擦の関係が,理論と実験の両面からかなり明確になった. さらに,触覚センサとしての応用技術の基礎として,周波数特性から材質を推定するフィルターの製作に取りかかった.すなわち,摩擦の周波数特性の材質依存性のデータを教示データとして,ニューラルネットワークに学習させ,かなり良好な材質選別フィルターの製作に成功した.
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