1999 Fiscal Year Annual Research Report
球クエット流の外部擾乱による超臨界撹乱モードの制御
Project/Area Number |
10650169
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
中林 功一 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (90024231)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
しゃ 偉明 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60251716)
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Keywords | 2球間クエット流 / カオス / 層流-乱流遷移 / 相関次元 / 遷移のシナリオ / 分岐 / 臨界レイノルズ数 / 擾乱 |
Research Abstract |
内球が回転し、外球が静止している2球間のクエット流において、すきま比β=0.14の場合の1渦モードを対称に、流れ系の外部から微小擾乱を与える実験を実施した。昨年度は環状のTG渦が発生する低位臨界レイノルズ数と、2次不安定として生じるスパイラルTG渦発生の分岐について、外部擾乱の影響を受けるかどうかについて考察したが、本年度は主として高レイノルズ数における再層流化現象が生じる領域に注目して同様の研究を行った。その際、速度変動のPDFから分岐図を描く方法についても研究した。主な成果を以下に要約する。 微小な外部擾乱は2次不安定にはあまり影響を及ぼさないが、再層流化現象には大きな影響を与え、再層流化発生のレイノルズ数を低下させる効果がある。また、スパイラルTG渦や進行波動などの撹乱の基本周波数には外部擾乱の影響がみられない。回転方向の速度変動のRMS値は外部擾乱を与えても変化しないが、子午線方向の速度変動のRMS値が外部擾乱を印かした方がむしろ小さくなる。内球の回転方向の速度変動成分のスキューネス係数とフラットネス係数は外部擾乱の有無に無関係にレイノルズ数の変化に対し同じような変化をするが、子午線方向の速度変動成分については外部擾乱の有無により大きく相違する。すなわち、回転レイノルズ数比R*(テイラー不安定の臨界レイノルズ数に対する回転のレイノルズ数の比)が4付近以上では外部擾乱を与えない場合にはスキュウーネス係数が負であるが、外部擾乱を与えた場合には正になる。再層流化が発生する手前にはフラットネス係数が急に増加した後、急に減少するなどの特徴がみられる。
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[Publications] Koichi NAKABAYASHI: "Characteristics of disturbances in the spherical Couette system"J.Fluid Mechanics.
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[Publications] Koichi NAKABAYASHI: "Vortical structures and velocity fluctuations of spiral and wavy vortices in the spherical Couette flow"Lecture notes in physics "Advances in Couette-Taylor Flows and Related Topics". (2000)
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[Publications] Weiming SHA: "On the structure,evolution process and Formation Mechanism of spiral Taylor-Gortler vortices in spherical Couette flow"J.Fluid Mechanics.
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[Publications] Koichi NAKABAYASHI: "TRANSITION TO CHAOS AND RELAMINARIZATION PHENOMENA IN SPHERICAL COUETTE FLOW"11th International Couette-Taylor Workshop. 99-100 (1999)
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[Publications] 中林 功一: "2球間クエット流の再層流化現象に与える外部擾乱の効果"日本機械学会東海支部第49期総会講演論文集. 第49期(3月10日発表). (2000)
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[Publications] Weiming SHA: "On the structure,evolution process and formation Mechanism of spiral Taylor-Goertler Vortices in sph.C.F."11th International Couette-Taylor Workshop. 95-96 (1999)