旋回流れによる曲がり管内乱流の制御

2000 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 10650190
• Research Institution: Okayama University of Science
• Principal Investigator: 高見 敏弘 岡山理科大学, 工学部, 教授 (40144886)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 荒木 圭典 岡山理科大学, 工学部, 講師 (90299181) ; 丸山 祐一 岡山理科大学, 工学部, 助教授 (20229628) ; 柳瀬 眞一郎 岡山大学, 工学部, 教授 (20135958)
• Keywords: 乱流 / 制御 / 2次流れ / 旋回流れ / 抵抗減少 / 曲がり管

Research Abstract

曲がり管内乱流の流動抵抗を旋回流れの導入によって制御・操縦する方法について、基礎的な工学情報を実験によって調査・研究している。
(1)平成10〜11年:弱い旋回流れの場合、曲がり管内乱流の流動抵抗(圧力損失による管摩擦係数)が旋回を導入しない場合よりも減少することを見いだし、そのときの流動パターンを詳細に実験・調査した。
(2)平成11〜12年:曲がり管内の強い旋回流れについて、流動パターンの発達過程を詳細に計測するとともに、流動抵抗と流動パターンの関係を検討した。その結果、曲がり管内乱流の抵抗減少は、弱い旋回流れによって曲がり管内流れ特有の渦構造が不安定化され、流れの発達過程に渦構造の揺動現象が見られる場合にのみ発生し、強い旋回流れの場合には旋回渦芯の振れ回り現象によって抵抗促進が生じることが明らかにされた。この研究成果を日本機械学会論文集(B編)に掲載した。
(3)平成12〜13年:流動パターンと流動抵抗の関係をさらに検討するため、旋回強さを数種類変えて壁面剪断応力分布の計測に着手した。壁面フィルムセンサー(WFS)とマイクロフローセンサー(MFS)の両者を用いて管内乱流における壁面剪断応力の計測手法の確立につとめた。そして、計測の精度や安定性に優れているMFSを用いて、曲がり管内旋回乱流の壁面剪断応力分布をさらに詳細に計測するとともに、流動パターンと流動抵抗(壁面剪断応力)の関係を実験的に調査した。

Research Products

• [Publications] 高見,柳瀬,丸山,荒木: "旋回かく乱による曲がり管内乱流の抵抗減少"日本機械学会論文集(B編). 66・644. 997-1003 (2000)
• [Publications] 高見,柳瀬,丸山,荒木: "曲がり管内旋回流れの壁面剪断応力測定と抵抗減少"第37回日本伝熱シンポジウム講演論文集. III. 811-812 (2000)
• [Publications] 高見,丸山,荒木,清水: "MEMSによる管内乱流の壁面剪断応力測定"日本機械学会徳島地方講演会講演論文集. 005・2. 97-98 (2000)
• [Publications] 高見,柳瀬,丸山,荒木,清水,平賀: "曲がり管内旋回乱流の流動抵抗"日本機械学会中国四国支部第39期講演会論文集. 006・1. (2001)