1998 Fiscal Year Annual Research Report
定容容器内燃料〜空気不均一混合気の燃焼に及ぼす混合状態の影響
Project/Area Number |
10650212
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
冨田 栄二 岡山大学, 工学部, 教授 (80155556)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉山 定見 岡山大学, 工学部, 助手 (80210780)
|
Keywords | 燃焼 / 予混合燃焼 / 不均一燃焼 / レーザ誘起蛍光法 / 層状給気 / 火花点火機関 |
Research Abstract |
火花点火機関では,熱効率向上のため,近年,筒内直接燃料噴射式機関が実用化されている.燃焼室全体としては燃料希薄であり,点火栓近傍に比較的濃い混合気を配置するという考え方である.その燃焼形態は,濃度勾配下を伝播する火炎であると考えられるが,その燃焼機構は未だ明らかでない部分が多い.本研究では,燃料の層状化が燃焼に及ぼす影響を解明するために,細長い定積容器(長さ200mm,直径25mm)にプロパンをゆっくりと入れて,プロパン〜空気の連続的な一次元層状濃度場を形成せしめ,その濃度分布をレーザ誘起蛍光(LIF)法により時間経過とともに均一化する様子を調べた.さらに,容器の端に設けた点火栓で混合気に火花点火して火炎伝播せしめ,燃焼室内圧力経過を測定し,層状濃度場が燃焼に及ぼす影響を均一濃度場における燃焼と比較,検討した.また,高速度シュリーレン撮影を行い,火炎伝播の様子を明らかにした.現在のところ,判明している結果は次のようになる.初期燃焼は点火栓付近の混合気濃度に依存する.層状濃度場では,均一混合気では着火不可能な混合気でも着火可能である.ただし,全体の当量比が小さい場合には,伝播途中で希薄限界以下になり,消炎する.層状濃度場では,均一混合気では着火不可能な混合気でも着火可能であり,最大圧力に達するまでの時間が短縮できることなどがわかった.あと1年間研究を継続し,まとめる予定である.
|
Research Products
(2 results)