1999 Fiscal Year Annual Research Report
定容容器における非定常予混合気の可視化画像計測による火災構造解析
Project/Area Number |
10650218
|
Research Institution | Miyazaki University |
Principal Investigator |
田坂 英紀 宮崎大学, 工学部, 教授 (80016485)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長瀬 慶紀 都城工業高等専門学校, 助教授 (90180489)
友松 重樹 宮崎大学, 工学部, 助手 (30315353)
|
Keywords | 燃焼 / 画像計測 / 予混合燃焼 / 燃焼容器 / 火炎構造 |
Research Abstract |
燃焼現象の解析はエネルギーの有効利用、環境保全の立場から非常に重要な項目である。従来から、燃焼に関する研究は多数行われてきたが、混合された燃料と空気(予混合気)の流動とその燃焼特性については、特に非定常状態ではその計測が困難であることから、定性的な研究がほとんどである。本研究では、非定常燃焼の典型であるエンジン内の燃焼を解析することを最終目的とし、これを計測しやすい定容燃焼容器で行うこととした。試作した定容燃焼容器は燃焼を行う主室、ガス流動を発生させる副室、両者を遮断するスライドバルブから成っている。計測は、ガス流動については非燃焼時の空気流動をレーザー流速計で行い、燃焼特性については燃料圧力と瞬時の火炎断面の画像を撮影して解析した。火炎断面はYAGレーザーを光源としたシート状の光を燃焼火炎に照射し、それと垂直方向からテレビカメラで撮影する方法をとった。 1.ガス流動 ガス流動を発生させるファンの回転数を0〜8000rpmまで変化させて、ガス流動の計測結果から、平均流速、乱れ強さなどを算出した。 2.火炎断面 YAGレーザー光をシート状に火炎に照射しする方法で、火炎断面を撮影した。火炎画像から、火炎面積、火炎の周囲長さ、周囲の凹凸度などを算出した。 3.ガス流動と火炎断面の関係 ガス流動が早くなるにつれて火炎面積の増加速度が増すことが確認された。この場合、火炎面の周囲長さ、周囲の凹凸度も増加した。しかし、乱れ強さについては、平均流速の増加とともに乱れ強さも増加するため、現状ではどちらの因子が確定的に燃焼に影響しているかを実験的に証明することはできなかった。 4.今後の課題 上記のように、平均流速と乱れの影響が分離できないため、同じ平均流速で乱れ強さの変わるような実験装置に改良し、研究を進めている必要がある。
|
-
[Publications] 田坂 英紀,友松 重樹,佐藤 克也: "定容容器による予混合燃焼の実験的研究(ガス流動計測と火災伝播)"宮崎大学工学部紀要. 27. 277-281 (1998)
-
[Publications] 田坂 英紀,佐潟 隆司,友松 重樹: "定容容器を用いた予混合の燃焼性の実験(ガス流動と火災伝播の関連性)"宮崎大学工学部紀要. 28. 269-274 (1999)
-
[Publications] 友松 重樹,田坂 英紀: "定容容器による予混合燃焼の実験的研究(ガス流動の調査)"宮崎大学工学部紀要. 28. 257-262 (1999)