1999 Fiscal Year Annual Research Report
時間・空間的に変化する伝熱の赤外線映像と染料流動の同時測定による観察
Project/Area Number |
10650219
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
親川 兼勇 琉球大学, 工学部, 教授 (30045017)
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Keywords | 流れの可視化 / 強制対流熱伝達 / 赤外線映像 / カルマン渦 / 再循環領域 / 相似則 / 乱流促進体 / 内部流れ |
Research Abstract |
流路内に内壁からの熱の移動を増進させるために乱流促進体として半円柱を設置した場合,半円柱体と壁面との隙間の大きさにより下流の流れ場は大きく変わる.これらの流れ場と伝熱場を水を作動流体とし,ビデオによる流れの可視化と赤外線映像装置による温度分布の同時測定から大きなスケールの渦による流動と伝熱の関係を調べる.円柱体が壁面上に付着して置かれている場合には上端からはく離した剪断層流れはその中に大きなスケールの渦を伴って下流に流れる.レイノルズ数が2000の結果は渦は初期のせん断層で生成され,下流で合体し円柱高さの6〜8倍で再付着している.隙間が大きくなると再付着の現象があまり起こらず上端と下端に差異があるもののカルマン状の渦が観察される.これは主流の再循環に隙間流れが干渉する流れ場で噴流群での噴流とスペント流れの干渉に類似している.流路の中心に円柱がある場合は上,下端に周期的にカルマン渦が放出される.このカルマン渦の巻き込みに引きつられて壁面近傍の流れが流路中央部に巻き込まれる.側渦の生成である.この側渦は壁面上をスイープしており,熱伝達を著しく増加させると思われるが,温度分布の変動から判断すると大きな伝熱の促進はない.下流でカルマン渦が合体した後にDown Washする流体塊があり,それが熱伝達に寄与しているように見える.この実験は同一の流路を用いて異なる大きなスケールの渦の動きと熱伝達への寄与を議論することにおおきな意義があり,詳細な渦の動きと温度変動を議論しており,流れと熱伝達の相似性または非相似性について言及する.結果の一部を9th International Symposium on Flow Visualizationに発表する.
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[Publications] Kenyu Oyakawa,etal.: "Study on Time-Spatidl Characteristics of Heat Transfer by Visualization of Infrared Images and Dye Flow"Proceeding of the 9th International Symposium of Flow Visualization,Edinburgh,Scotland,UK. August 22-25,2000. 1-6 (2000)