1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10650233
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡 宏一 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (10160649)
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Keywords | 永久磁石 / 磁気浮上 / 搬送装置 / 運動制御 / 懸垂形 |
Research Abstract |
永久磁石の運動制御による懸垂形磁気浮上自走機構の研究として,本年度は3自由度の永久磁石を用いた磁気浮上機構を製作し,その浮上を行う研究を行った.研究の概要は以下の通りである. 3自由度の浮上機構を製作した.アクチュエータとしてピエゾ素子の運動をてこの原理で拡大するようなものを用いた.このアクチュエー夕を3つ用いて正3角形を構成し,浮上体の鉛直方向の直線運動と水平方向の2軸の回転運動の3自由度を制御するような浮上機構を製作した.センサは渦電流式のセンサを用いてこの浮上体の3自由度の運動を測定できるようにした.浮上実験を行い,その浮上に成功した.このときの制御はPD制御を用いた.ゲインは1自由度の浮上機構のモデルから計算したものを用いた.浮上実験の結果本システムは安定範囲が少なく,簡単にタッチダウンすることがわかった. この結果に基づいて,現在,制御系の設計を行っている.まず,アクチュエータの動作範囲が非常に小さいので,浮上状態で常にアクチュエータの動作範囲の中心になるようにする.現在,磁石位置の検出を行わずに制御しているが,オブザーバなどを用いることにより,磁石位置を検出しフィードバックする.制御方法として種々のロバスト制御を用いて制御してその実験結果を観察する.などの方法で行っている. また同時に新しい3自由度の浮上機構を設計し製作した.この装置は,最初の試作機に比べて非常に軽量化されており制御性能の向上が望めるものである.
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[Publications] 岡 宏一: "永久磁石の運動制御による懸垂形磁気浮上機構" 電気学会論分誌D. 119-D・3. 291-297 (1999)
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[Publications] OKA Koichi: "Hanging Type Mag-lev System with Permanent Magnet Motion Control" Proceedings of the 6th International Symposium on Magnetic Bearings. 162-171 (1998)