2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10650248
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
江上 正 神奈川大学, 工学部, 教授 (40201363)
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Keywords | 経路制御 / ゲイン成分 / 位相成分 / 座標変換 / 予見制御 |
Research Abstract |
通常、ロボット経路制御などのメカニカルシステムの制御においては最終的には与えられた経路を追従することが要求され、その速度は経路追従を満たす範囲でできるだけ速いのが望ましい。このように経路制御はサーボ系の性能を考慮した上で、サーボ系にとって無理無駄がないように行う必要がある。さらには、あらかじめ目標物や障害物などとの距離と方向の情報が既知であったり、わからない場合でも画像センサや超音波センサなどを用いたアクティブセンシングを行うと、事前に未来情報(予見情報)として得ることができる。このような観点から理想的な経路制御を行うためには未来情報を獲得するためのセンシング、獲得した未来情報を利用した経路制御と言った要素をトータルシステムとして扱うことが必要となる。 この中で本年度は昨年度に引き続き未来情報が既知の場合の新しい経路制御の理論検討およびその応用についての検討を主に行った。昨年度は目標経路が円や直線なども含む任意閉曲線で与えられることが予見可能な場合に、座標軸を軸伸縮することで単位円に帰着させて経路制御を行うベクトル分解経路制御法を提案している。しかしこの場合には目標経路が開曲線で与えられる場合や3次元空間への適用が課題として残されていた。そこで今年度は目標経路が開曲線の場合には軸伸縮を行い、直線経路に帰着させて経路制御を行う方法を提案している。この方法と昨年度までの方法を組み合わせることにより閉曲線、開曲線にかかわらず本質に近い経路制御が実現できる。さらに今年度は3次元空間の任意曲線に対しても、水平角度と垂直角度の経路制御でベクトルの方向を決め、その大きさで経路制御を行う本質的な3次元ベクトル分解経路制御を提案し、XYZテーブルやロボットマニピュレー夕への応用によりその有効性を検討している。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 江上正: "新しい経路制御手法の開発"電気学会論文誌D. 120-D・819. 1098 (2000)
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[Publications] T,Egami,M.Kurihara & T.Tsuchiya: "Path Control with Vector Decomposition"Proc.Control 2000. (CD-ROM). (2000)
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[Publications] 岡澤き弘,江上正,西川昌宏: "3リンクDDロボットのベクトル分解経路制御"第33回SICE北海道支部学術講演会予稿集. B26. 143-144 (2001)
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[Publications] 佐藤誠,鳴海善広,西川昌広,江上正: "3次元空間におけるベクトル分解経路制御"第45回システム制御情報学会研究発表講演会. (2001)