1999 Fiscal Year Annual Research Report
自家用電気設備の開閉保護装置選定及び予防保全支援エキスパートシステムの開発
Project/Area Number |
10650293
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
佐藤 晴夫 日本大学, 工学部, 教授 (20110736)
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Keywords | 自家用受配電系統 / 開閉保護装置 / 過電流保護協調設計 / 予防保全システム / 設備診断 / エキスパートシステム / オブジェクト指向モデリング |
Research Abstract |
1.開閉保護装置選定支援エキスパートシステムの開発:前年度に続き,過電流保護協調設計の基本原理である保護協調・動作協調に関する専門的知識を整理し,オブジェクト指向モデルによる知識ベースを構築した。また,各種条件を満足する保護装置の選定並びに動作特性設定の自動化システムを開発した。6.6kV高圧受配電系統モデルを対象として,開発システムの動作試験を行い、妥当な解が得られることを確認した。この結果,過電流保護協調設計問題へのオブジェクト指向モデリング技法(フレーム技法)の適用は有効であることが確認された。 2.予防保全システムにおける技術動向の調査:予防保全システムは,事故・故障を未然に防止し,受配電設備の高信頼度化を目標とするもので,その技術の確立・高度化が切望されている。予防保全とは,各種機器が不具合あるいは寿命に近づいたときに,その兆候を事前に検知するために各種センサを用いて状態監視を行い,診断する方法である。高度な予防保全システムを構築するためには,センサ応用技術,情報のディジタル化技術,機器の予寿命あるいは劣化診断技術など関連技術の開発が必要不可欠となる。これらの技術は開発過程であるが,劣化診断のためのデータが不足している現状にある。 3.ファジィ数を用いた老朽度評価システムの開発:日本電機工業会より提案されている機器の老朽度診断技法を応用し,腐食や汚損の程度などのようなあいまいさを伴う診断項目に対して,ファジィ数を用いて老朽度の算定を行うプログラムを開発した。老朽度診断とは,経年変化により老朽化した各種開閉保護装置の状態を定量的に評価し,現状のままでも使用可能かどうか,または更新が必要かどうかの判断を支援するための技法である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 能登谷 圭伸: "オブジェクト指向ツールによる過電流保護協調設計支援エキスパートシステムの構築"平成11年度電気設備学会全国大会講演論文集. Vol.17. 197-200 (1999)
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[Publications] 能登谷 圭伸: "オブジェクト指向ツールによる過電流保護協調設計支援エキスパートシステムの構築(その2)"平成11年度日本大学工学部学術研究報告会講演要旨集. Vol.42. 23-26 (1999)