1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10650294
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
坪井 和男 中部大学, 工学部, 教授 (00097669)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣塚 功 中部大学, 工学部, 助教授 (20228844)
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Keywords | 電気自動車 / 電気自動車用電動機 / 誘導電動機 / 極数切換電動機 / 六相極数切換誘導電動機 / 極数切換方法 / 極数切換条件 / 過渡特性 |
Research Abstract |
研究代表者らは、電気自動車(以下、EVと略記)駆動用電動機の運転特性を更に改善するために、六相極数切換誘導電動機(以下、六相PCIMと略記)を提案し、その基本原理および定常特性などを明確にしてきた。また、六相PCIMに対する解析理論を提案し、定常並びに過渡特性を良好に算定できることを実験的に明らかにしてきた。その結果、六相PCIMは電動機の体格および電流を増大させることなく定出力範囲の拡大が行えること、極数切換のための開閉器が不要となり、システムとして小型化ができることなどの優れた特徴を有していることを明らかにした。また、六相PCIMに対する解析理論を提案し、極数切換およびその前後における連続的な特性に対する実験的検証などを行い、本解析理論の妥当性を明らかにしてきた。しかし、六相PCIMを実用化するには、極数切換時の過渡トルクなどを極力抑えた円滑な極数切換条件を明らかにすることが必須である。 本研究では、六相PCIMの過渡特性を明確にするとともに、円滑な極数切換を行い得る極数切換条件を明示し、実用性の高い六相PCIMの設計の基礎を築くことにある。本年度は、昨年度までに検討してきた極数切換条件に対して、より詳細な検討を行い、過渡特性抑制のための極数切換条件を明らかにした。すなわち、極数切換時における過渡電圧、過渡電流および過渡トルクに対しての評価法を定義し、種々の極数切換条件に対して詳細に検討を行った。その結果、過渡現象を抑えた円滑なる極数切換条件を提案することができた。 以上のように、研究計画に基づき、EV用極数切換誘導電動機の円滑な極数切換条件などを理論的かつ実験的に明らかにすることができ、EV用極数切換誘導電動機の実用化に向けた基礎的資料が得られ、本研究課題に対する研究目的は達成できたものと考えている。
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[Publications] 黒古雅司: "EV用六相極数切換誘導電動機の極数切換条件の一提案-高速側から低速側へ切り換えた場合-"平成11年電気学会産業応用部門全国. No.T-55. (1999)
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[Publications] 黒古雅司: "EV用六相極数切換誘導電動機の極数切換時における過渡トルク変動の抑制に関する一考察(続報)"平成11年度電気関係学会東海支部連合大会. No.203. (1999)
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[Publications] 廣塚 功: "EV用六相極数切換誘導電動機の極数切換時における過渡トルク変動の抑制に関する検討"電気学会回転機研究会. RM-99-110. (1999)
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[Publications] 黒古雅司: "EV用六相極数切換誘導電動機の円滑な極数切換条件の一提案"平成12年電気学会全国大会. 4-242. (2000)
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[Publications] I.Hirotsuka: "A Study to Suppress Transient Torque Dip during Pole Change Operation of A Six-Phase Pole Change Induction Motor for Electric Vehicles"International Power Electronics Conference 2000. P-19-3. (2000)
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[Publications] K.Tsuboi: "Optimal Pole Change Operation Method of A Six-Phase Pole Change Induction Motor for Electric Vehicles"International Conference on Electrical Machines 2000. 260. (2000)
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[Publications] 高橋 勲: "電気自動車の最新技術"(株)オーム社・本. (1999)