1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10650307
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
水野 幸男 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (50190658)
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Keywords | シリコーンゴム / 水滴 / 振動 / 共振 / フラッシオーバ / 汚損湿潤 / 部分放電 / 加速試験 |
Research Abstract |
撥水性を有する高分子がいしのフラッシオーバ機構解明を解明するため,また,高分子がいしの長期信頼性評価のための加速試験法に関する基礎的検討を行うため、高分子がいしの外被材料として使用されているシリコーンゴムを用い,交流電圧を印加して種々の実験を行った.本研究で得られた成果を以下に示す. 1.シリコーンゴム上に20〜80μlの水滴を2滴乗せた場合,印加電圧がある値を越えると水滴は振動し始めた.さらに電圧を上昇させると,水滴は電界方向に引き伸ばされて水滴を介したフラッシオーバに至った.フラッシオーバ電圧は水滴の合計体積に依存し,合計体積が大きいほどフラッシオーバ電圧は低下した. 2.印加電圧一定として印加電圧周波数を徐々に変化させると,ある周波数において水滴の振動が激しくなる共振現象が認められた.水滴体積が18μlの場合,周波数60Hzで共振することがわかった.高分子がいし表面に60Hzで共振するような体積の水滴が存在すると沿面電気絶縁性能に影響を与えると推測される. 3.表面にフラッシオーバによる放電痕をつけたり,サンドペーパで荒らしたりしてシリコーンゴムを人工的に処理した試料では放電が発生しやすく,表面状態が沿面電気絶縁性能に影響を及ぼすことがわかった. 4.霧に塩水を用いた場合には,水道水の場合に比べて放電は発生しにくくなった.塩水は導電率が高く,シリコーンゴム上の水滴近傍の電界が緩和されるためと考えられる. 5.霧室中でノズルにより棒状シリコーンゴム表面を間接的に湿潤させた場合,撥水性が低下し始める頃から散発的な放電が確認された.放電特性に及ぼす種々の要因の影響を実験的に評価した結果,塩霧流入量0.60l/h,塩水導電率800μS/cm,沿面電位傾度60V/mm程度が加速試験に適していると考えられる.
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[Publications] Y.Mizuno et al.: "Partial Discharge Characteristics of Wet and Contaminated Silicone Rubber Surface"1999 IEEE Annual Report-Conference on Electrical Insulation and Dielectric Phenomena. 2. 719-722 (1999)
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[Publications] 永田昌貴 他: "シリコーンゴムの沿面電気絶縁特性"電気学会放電/誘電・絶縁材料合同研究会資料 DEI-00-43. (2000)
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[Publications] 永田昌貴 他: "交流電圧印加時のシリコーンゴム表面上の水滴の挙動(第2報)"平成12年電気学会全国大会 発表予定. (2000)
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[Publications] 平岡幹浩 他: "汚損湿潤時のシリコーンゴムの沿面電気絶縁特性"平成12年電気学会全国大会 発表予定. (2000)
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[Publications] 島田美月 他: "湿潤時のシリコーンゴム表面の部分放電特性(第4報)"平成12年電気学会全国大会 発表予定. (2000)