1998 Fiscal Year Annual Research Report
超高精度深さ方向分解能のAES法によるSi/Ge原子層超格子の構造評価
Project/Area Number |
10650321
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Research Institution | Teikyo University of Science & Technology |
Principal Investigator |
内田 恭敬 帝京科学大学, 理工学部, 助教授 (80134823)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅原 聡 東京工業大学, 工学部, 助手 (40282842)
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Keywords | AES / 超格子 / サーファクタント / 組成分布 / 平坦性 |
Research Abstract |
界面状態を原子層オーダーで検出するために、原子層レベルで急峻に変化している界面を持つことが一般的に知られている試料としてSi(111)ジャスト基板を用いて、スッパッタリング時の加速電圧、プローブ電流及びビーム径の最適化を行った。AESで測定されるSiO_2とSiの遷移領域は、オージェ電子の脱出深さを考慮することでスパッタレートの0.3nmと同等の0.35nmの分解能が得られた。そして、エッチング時の平坦性は、AFMによる試料表面の測定により十分な平坦性が保たれていることを確認した。本手法を以下のSi/Ge超格子構造に応用した。 試料作製時にセルフリミットを実現しているGe-メチル基の結合を解除するための原子状水素を照射時の圧力を高い状態でカリ最適温度で行い表面に作用する原子状水素密度を十分確保することで、水素のサーファクタント効果が利用できることがわかり測定試料作製時に用いている。試料はGeが3ML(原子層)とSiが7MLからなる超格子構造を用いた。GeとSiのピークが重なることから、Ge及びSiのそれぞれの測定ピークを元に、測定した信号をそれぞれの信号強度比に分離して組成を求めた。AESの測定結果では表面保護層として成長させたGe層の影響と基板との格子不整合によると考えられる歪の為作製した超格子構造の平坦性が不充分であっため表面付近の組成の周期性は測定結果に対して正確には反映されていなかったが、深さ方向に設計したとおりの組成の分布が一部分で得られていた。この領域付近ではGeの信号は急峻に変化しており表面偏析抑制効果が十分得られていることが分かった,しかし、本試料と同時に作製した試料を透過型電子顕微鏡で観察したところ周期構造は確認できるものの歪のため平坦性が良くなく、Geの測定結果を裏付けるように場所の依存性が大きく観測された。これより格子整合を考え、バッファー層を設計上最も歪の小さくなるような組成比にすることが重要であることが分かった。
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Research Products
(1 results)