1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10650438
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
大内 茂人 東海大学, 工学部, 助教授 (20287030)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 良介 東海大学, 工学部, 教授 (70157212)
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Keywords | クレーン / 振れ止め制御 / H_∞制御 / 非線形制御 / ロバスト制御 / 最適制御 / サーボ系 |
Research Abstract |
平成11年度は,前年度からの継続研究である走行クレーンの振れ止め制御と今年度よりスタートした旋回クレーンの振れ止め制御についての二本立で研究を行なった。 先ず,走行クレーンの振れ止め制御に関しては,制御対象の変動等に対してロバストな制御理論であるH∞制御理論を用いて制御系設計を行い,シミュレーションによりその有効性を確認した。次年度は,実験により効果を確認する予定である。 旋回クレーンの振れ止め制御については,ブームを回転させる1個のアクチュエータにより吊り荷の座標(x,y)とブームの旋回角θを制御するノンホロノミック系であるため,現在までに有効な制御系設計法が提案されておらず,振れ止め制御に関して現在までに提案されている方法は,荷振れを抑制するような最適な目標パターンに基づいた方法,線形近似方程式に基づいたフィードバック制御系設計法が提案されているのみである。ところが,このような方法は,外乱に対しては対応することが出来ない。 そこで,本年度は,最も重要な動作である旋回動作に限定して問題を研究し,θの時間変化を考慮に入れた非線形コントローラを新たに開発した。開発した非線形コントローラを用いてシミュレーションを行なった結果,コントローラが有効であることを確認できた。次年度は,安定理論の確立,実験による効果の確認を行なう予定である。
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[Publications] 大内 茂人: "非線形コントローラを用いた旋回クレーンの振れ止め制御システム"東海大学紀要. 39・2. (2000)
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[Publications] 大内 茂人: "The Control System Design of a Traveling Crane using H_∞ Control Theory"Proceedings of The 6^<th> W. S. on Advanced Motion Control. (2000)
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[Publications] 大内 茂人: "Anti-Sway Control of a Rotational Crane using the Non-linear Controller"Proceedings of The 6^<th> W. S. on Advanced Motion Control. (2000)
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[Publications] 大内 茂人: "走行クレーンのH∞制御"計測自動制御学会第38回学術講演会予稿集. 217-218 (1999)
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[Publications] 大内 茂人: "最適フィードバック制御による旋回クレーンの振れ止め制御システム"計測自動制御学会第38回学術講演会予稿集. 223-224 (1999)
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[Publications] 大内 茂人: "外乱抑制機能を有する最適フィードバック旋回クレーンの振れ止め制御システム"第17回日本ロボット学会・学術講演会予稿集. 71-72 (1999)
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[Publications] 大内 茂人: "走行クレーンのH∞制御"第17回日本ロボット学会・学術講演会予稿集. 85-86 (1999)
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[Publications] 大内 茂人: "クレーンのロバスト制御"INTERMAC'99. (1999)