1998 Fiscal Year Annual Research Report
PRC連続はりの曲げ及びせん断耐荷特性とその定量化解析・設計法の研究
Project/Area Number |
10650454
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
小林 和夫 大阪工業大学, 工学部, 教授 (10021586)
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Keywords | プレストレス / 曲げひび割れ幅 / 終局曲げ耐力 / 曲げモーメント再分配 / 非線形解析 / 極限解析法 |
Research Abstract |
本年度は、2スパンPRC連続はりの曲げ荷試験を実施し、曲げひび割れ幅、たわみ、鋼材やコンクリートひずみ、終局耐力、曲げひび割れ発生以降からの曲げモーメント再分配などを同一鋼材配置のRC連続はりと比較し、非線形解析による検討を実施した。 本研究から得られた主な結果を要約すると以下のとおりである。 (1) 断面の平均プレストレス量をほぼ3N/mm^2としたPRCはりはRCはりに比べて曲げひび割れ幅がかなり減少したが、それらの値はf'c=40、80N/mm^2の両強度コンクリートはりともに非線形解析による鉄筋ひずみと土木学会示方書式を用いて大略推定できた。 (2) 全鋼材配置を同一とした場合、PRCはりはRCはりに比べ最大曲げ耐力が7〜8%大きかった。また、f'c=40、80N/mm^2のPRCはりとRCはりともに最大曲げ耐力は極限解析法の適用によりかなり精度よく算定できた。 (3) PRCはりはRCはりに比べ同一荷重下のたわみやコンクリートひずみが小さく、剛性が大きい。また、高強度コンクリートはりは普通強度のものより高い剛性を示した。 (4) 終局時の最大曲げモーメントは多少異なるが、荷重の増加に伴う中間支点や載荷点モーメントの増加挙動は、PRCはりとRCはりの間で、またf'c=40N/mm^2と80N/mm^2のコンクリート間で特に顕著な差異はみられなかった。 (5) 精度的にはさらに検討を要するが、ここで用いた簡易な非線形解析法によってPRC連続はりの終局時までの曲げ耐荷挙動をかなりよく推定できた。 なお、設備備品として購入したパソコンはこれらの非線形解析による計算に用いた。
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