1998 Fiscal Year Annual Research Report
設計用入力地震動におよぼす表層地盤の影響評価とその予測法
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10650466
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
原田 隆典 宮崎大学, 工学部, 教授 (70136802)
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Keywords | 設計用入力地震動 / 運動学的断層モデル / 確率論的グリーン関数法 / 経験的グリーン関数法 / 震源断層 / 剛性マトリックス / 地震波合成 / 地盤特性 |
Research Abstract |
(1) 地震学分野で開発されている不均質断層モデルと、本研究で用いている経験的グリーン関数法並びに確率論的グリーン関数法におけるモデルパラメータの関係を明らかにした。1987年日向灘地震(M6.6)及び1997年鹿児島県北西部地震(M6.3)による観測加速度波形を本研究のモデルによって再現し、震源特性・地震波伝播特性・表層地盤特性と観測加速度波形の関係を分析した。 (2) 運動学的断層モデルから放射される地震波の解析解並びに、剛性マトリックス法による水平成層地盤の地震波応答計算に必要な解析解を導き、1966年パークフィールド地震(M6.0)による断層近傍の加速度波形を再現した。本研究で開発した剛性マトリックス法による地震波合成法は、従来の方法よりも数値計算での安定性が良く、さらに簡単なコンピュータプログラムとなるのが特長である。 (3) 現状の計算機能力や地層・地質構造の不明確性という条件を考慮するとき、震源断層から地表に至る地震波合成を一度に解析することには限界があるように思われるので、全体を分割して計算する部分解析法を提案した。このアイデアは、上記(2)で剛性マトリックス法による地震波合成の定式化を新しく提案したことにより導かれたものである。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 大角、原田、泉谷: "確率論的グリーン関数を用いた強震動の波形合成法とその検証例による震源パラメータの考察" 応用力学論文集、土木学会. 1. 595-606 (1998)
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[Publications] Emami, S.M.R., Iwao, Y., Harada, T.: "Performance of artificial neural network system in prediction issues in earthquake engineering" Proc.of 8th International AEG, Balkema, ISBN9054109904. Vol.2. 733-738 (1998)
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[Publications] Ohsumi, T., Darama, H., Harada, T.: "Engineering simulation of ground motions using a seismological model" Proc.of ICOSSAR'97, Balkema, ISBN9054109785. Vol.3. 1471-1478 (1998)
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[Publications] 大角恒雄、原田隆典: "震源特性を考慮した地震動加速度波形の合成法" 第10回日本地震工学シンポジュム論文集、建築学会. 3巻. 661-666 (1998)
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[Publications] 原田、大角、黒川: "断層近傍の強震動特性と地盤増幅特性" 第10回日本地震工学シンポジューム論文集、建築学会. 3巻. 845-850 (1998)
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[Publications] 原田隆典: "震源から地表地盤に至る地震波伝播計算における部分解析法の利用" ローカルサイト・エフェクト・シンポジウム論文集、土木学会. 119-124 (1998)