1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10650467
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
河野 健二 鹿児島大学, 工学部, 教授 (10026297)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ヴェンカタラマナ カッタ 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (30244263)
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Keywords | 大型海洋構造物 / 波力 / 地震力 / 動的安全性 / 非線形応答 / 回流水槽 / 潮流 / 信頼性評価 |
Research Abstract |
本研究は浮力部材を有する大型海洋構造物の動的安全性に関する基礎的な検討を行なうものである。国土の狭いわが国では海洋空間の有効で積極的な利用開発を進めることが、社会的にも経済的にも非常に重要な問題となる。大型の海洋構造物を実現するためには、その環境が陸上に比べて一段と厳しいものとなるため動的特性の把握が重要な役割を果たすことになる。本研究では回流水槽実験による基礎的な検討及びコンピュータによるシミュレーション解析を昨年に引き続き行なった。現在までの結果を要約すると次のようになる。 (1) 8本の脚柱部材を有する構造物模型を作成し、回流水槽実験により一定流速下における構造物の動的特性について検討を加えた。その結果、渦振動による構造物全体のねじり振動が生じており、構造物に対する入力方向によりその特性は大きく影響されることが分った。 (2) 波力だけでなく潮流力を受ける大型海洋構造物の動的応答解析を行なった。その結果、波力だけが作用する場合に比べて、潮流力が作用するとき一般に応答は増大する。信頼性指標を用いて応答特性を表すとき、潮流力の影響を明確にしておくことが重要であることが分った。 (3) 構造物の動的安全性を明らかにするためには、構造物の応答が非線形特性を示す場合についても検討することが必要になる。構造物の非線形特性を考慮した動的解析を行い、その応答特性について検討を加えた。現在動的安全性の評価法について検討を加えている。
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[Publications] 河野健二、草道香成: "大型海洋構造物の動的応答に及ぼす非線形特性の影響"構造工学論文集. Vol.45A. 693-700 (1999)
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[Publications] KENJI,KAWANO,K.Venkataramana: "Dynamic response and reliability analysis of large offshore structure"Computer methods in applied mechanics and Engineering. 168. 255-272 (1999)
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[Publications] K.Kawano,K.Venkataramana: "Seismic response effects on large offshore platform"Proc.of the Ninth Inter.off.and polar Eng.Conf. Vol.IV. 528-535 (1999)
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[Publications] 河野健二、橋本努: "大型海洋構造物の動的応答に関する基礎的研究"構造工学論文集. Vol.46A. (2000)