1999 Fiscal Year Annual Research Report
ケーブル・トラス構造の部材軸力および曲げ剛性の同定法に関する基礎的研究
Project/Area Number |
10650475
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Research Institution | SETSUNAN UNIVERSITY |
Principal Investigator |
頭井 洋 摂南大学, 工学部・土木工学科, 教授 (30236062)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 正治 摂南大学, 工学部・機械工学科, 助教授 (60180840)
波田 凱夫 摂南大学, 工学部・土木工学科, 教授 (30198379)
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Keywords | ケーブル構造 / 振動法による張力計測 / 曲げ剛性 / 振動同定 / 拡張カルマンフィルター / インパクトハンマー / 圧縮部材 |
Research Abstract |
計測した固有振動数よりケーブル張力を算定する振動法による張力計測は、その簡便さゆえに、斜張橋やニールセン橋などの架設の際に利用されている。研究代表者らは、ケーブルの曲げ剛性やサグの影響を考慮し、1次ないし2次の固有振動数から張力を算定する実用式を提案している。この実用式においては、曲げ剛性を事前に求めておく必要があるが、その値を精度良く把握しておかなければ、張力の算定に影響を及ぼす場合がある。特に、力学特性が梁に近い場合には、曲げ剛性の見積り誤差は張力の算定値に大きく影響する。そこで、研究代表者らは、拡張カルマンフィルターを用いて、ケーブルの曲げ剛性と張力を同時に同定する方法を提案した(平成7〜8年度の一般研究(C))。加振装置に反力型の電磁加振機を用い、1次ないし2次振動の固有振動数で正弦波加振した場合は、十分な加振力が得られるため、良好な結果を得ることができた。しかし、実構造への適用を考えると、反力型の電磁加振機は反力をとるための治具や足場が必要になり、実用上の問題が残されている。そこで、本研究では、架設工事への適用に容易なインパクトハンマーによる加振法を用いた場合にも適用できるよう同定手法を拡張した。さらに、テンセグリティ構造などの圧縮部材に対しても、同定法を適用できるよう拡張した。模型実験装置、棒鋼を用いた振動実験および実ケーブルを用いた振動実験により、インパクトハンマーによる打撃加振の場合にも、適切なローパスフィルターを通して高次モード成分を除去したデータを用いることにより実用上十分な精度で曲げ剛性と軸力を同定できることを確かめた。今回試作した対象部材に直接取り付け可能な小型の電力駆動モータ方式の加振装置を用いた振動実験は本研究の期間中には実施できなかった。今後の課題として、継続して研究を進める予定である。
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Research Products
(1 results)