1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10650485
|
Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
清水 正喜 鳥取大学, 工学部, 助教授 (00115859)
|
Keywords | 温度 / 粘性土 / 時間効果 / 圧密 / 構成式 / 熱膨張 / 二次圧密 |
Research Abstract |
自然堆積粘土の本質を解明するためにはAgeingの効果を明らかにすることが重要である.粘土の1次元圧密試験の載荷過程で加熱すると圧縮挙動が促進され除荷過程で冷却と膨張挙動が促進される,このことは,温度を上げることによって,荷重変化に伴なう力学的変形を加速し,Ageing発現期間を短縮できる可能性を示唆している.Ageingも含めた土の時間依存的性質に及ぼす温度の影響を実験的に考察し,その成果を粘土の弾粘塑性構成理論に組み入れることが本研究の課題である.平成10年度の目的は,実験を通して,温度を制御することによってAgeingのような長期の時間効果を短期間で発現させることが可能かどうか.また,可能であれば,その時間短縮効果は定量的にどの程度かを明らかにすることである. 広島湾海底地盤から採取した粘土スラリーを420μmふるいにかけて液性限界の2倍の含水比で練り返し1次元圧密容器で予備圧密した.時間効果発現期間の短縮効果を評価するために,1次元圧密を次の2つの条件で行った: 1. 温度一定長期圧密試験を行い,試料の長期クリープ特性(二次圧縮特性)を把握する. 2. 荷重を一定にして温度を変化させる試験を行い体積変化と温度の関係を求める. 結果より,温度変化による体積変化量とクリープによる体積変化量の関係から同じ量の体積変化量を生ぜしめる温度と時間の関係を求めた. 温度が変化する環境下で1次元圧密試験を行うときには容器自体の熱膨張の影響を考慮する等の技術的な問題を克服しなければならない.それらの問題点に関する研究代表者等のこれまでの成果をまとめて論じた(1999年発表予定). 次年度は,土粒子の熱膨張の影響を評価するための実験的研究を行うとともに,粘土の弾粘塑性構成理論において温度の効果を組み入れるための理論的研究を行う.
|
Research Products
(1 results)