1998 Fiscal Year Annual Research Report
人工衛星画像解析および底質・底生動物調査に基づく内湾海域の富栄養化の動態解析
Project/Area Number |
10650503
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
青木 伸一 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (60159283)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小出水 規行 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (60301222)
東 信行 弘前大学, 農学生命科学部, 助教授 (40262977)
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Keywords | 富栄養化 / リモートセンシング / クロロフィル / ランドサット / 水質 / 内湾 |
Research Abstract |
平成11年8月21日および同11月9日に,運輸省第五港湾建設局三河港湾工事事務所の協力を得て,三河湾において水質観測および底質サンプリングを行った.水質観測項目は,湾内に設定した31ポイントにおいて,表層水のサンプリング,蛍光光度計(クロロテック)を用いたクロロフィル濃度の測定,透明度,濁度,水温および溶存酸素濃度の観測を行った.サンプリングした表層水からは,クロロフィル濃度およびSSを求めた. 本年度は,今年を含め過去4年間にわたって取得した6回の水質分布のデータおよび対応するランドサット画像データを用いて,クロロフィル濃度の推定アルゴリズムを構築することを主目的として研究を行った.エアロゾル濃度を用いた大気補正法を適用することにより,ランドサット画像データのみから表層のクロロフィル濃度分布を予測することが可能となった.ただし.予測精度は高いとは言えず,クロロフィル濃度は予測値の5倍から1/5倍程度の範囲でばらつくことがわかった.また,夏場のデータではさらに予測精度が低下することがわかった. 底質調査は,上記8月21日に,スミスマッキンタイヤ採泥器を用いて湾内数点でサンプリングしたが,湾口から湾奥にいたるまでほとんどヘドロ質で,夏場であったこともあって,生物はほとんど確認できなかった.また,夏場の底層は貧酸素状態となっており,生物の生息環境としては劣悪であることが確認できた.
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[Publications] AOKI,S.,N.AZUMA 他: "Distribution of Chlorophyll Concentration in a Eutrophic Bay and Its Prediction from Landsat TM Data" Proc.of 11th Congress of The IAHR-APD. Vol.1. 261-270 (1998)
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[Publications] 西尾友邦・大林栄正・青木伸一: "ランドサットTMデータを用いた三河湾内のクロロフィル濃度分布の予測" 土木学会中部師部研究発表会講演概要集. 175-176 (1999)