2000 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者モビリティ増加要因の分析とモビリティ需要推計に関する研究
Project/Area Number |
10650535
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Research Institution | Kinki Univ |
Principal Investigator |
三星 昭宏 近畿大学, 理工学部, 教授 (40088414)
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Keywords | 高齢者・障害者交通 / 交通需要分析 / 福祉基盤整備 |
Research Abstract |
この研究は,パーソントリップ調査を用いた高齢者モビリティの要因分析,集計モデルの作成,独自調査を実施した後の高齢者モビリティの要因分析と非集計モデルの作成の4段階を目的とした研究である.本年度は「パーソントリップ調査を用いた要因分析」,「高齢者モビリティに関する独自のアンケート調査の実施と分析」を行った.まず,パーソントリップ調査データの分析では, 1.所要時間が短いトリップでは自動車が利用され,長いトリップでは鉄道が利用される. 2.交通手段別のトリップの推計をみると,鉄道利用のトリップが最も減少する. 3.高齢者の就業率を変化させて推計すると,鉄道トリップの減少は抑えることができる. 等の分析結果を出すことができた.また,独自のアンケート調査を実施し,いくつかの考察を加えることができた.結果として, 1.福祉移送サービスを利用することにより,高齢者・障害者のトリップが増加する. 2.通所目的での福祉移送サービスの整備が進めば,社交やレジャーなどで利用することができ,そのことにより高齢者・障害者のモビリティが増加するものと思われる. 3.コミュニティバスはタクシー,バス,鉄道などの公共交通機関の代替交通機関となる. 4.モビリティ確保を考えたとき,コミュニティバスはタクシーやバスの利用者が新規の交通手段として利用する割合が高い. 5.整備要望が強いのはコミュニティバス,潜在的な需要が多いのは福祉移送サービスであると思われる.
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Research Products
(2 results)