1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10650545
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Research Institution | Musashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
綾 日出のり 武蔵工業大学, 工学部, 教授 (60010675)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長岡 裕 武蔵工業大学, 工学部, 助教授 (90207986)
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Keywords | 沈殿池 / 密度流 / 数値シミュレーション / 相似事 / 水処理 / 表面積負荷 / 滞留時間 |
Research Abstract |
横流式沈殿池を簡略化したモデルとして数値シミュレーションを行った。2次元非圧縮性流体とし、末端上部から流出する単純な矩形断面とした。濁質は、流体に対し等速度で沈降するものとし、体積は無視し、凝集性もないものとした。計算法はSMAC法であり、空間方向の離散化は有限要素法、時間方向は台形法を用いた。濁質の移動は移流により、拡散項は無視し、2次精度の風上化をほどこした。境界条件として、壁面での流速は0、水面の濁質濃度は0とし、濁質の再浮上はないものとした。流人部で全面から均一に流入するものとすると、沈降速度が速い場合は、水流は急速に池底に向かって降下し底に沿って流れ、沈降が終了すると流れが上昇して水面に達して流出する。沈降を悪くして理想沈殿位置を池末端以上に遅くすると、底部の密度流は池末端に達し、密度流の上部から流れが上方向に離れて上昇流を形成する。流出部に向かう強い流れが水面に発達する。トレーサー濃度のピークは、沈降がよい場合は滞留時間の10%ときわめて早いが、沈降が悪いと混合されて50%程度になる。沈降が悪い状態で、流人部を絞り下部から流人させると沈降が改善できた。池上部の狭い部分から流人させても同じ効果がある。密度流を早く池底に到着させて沈降する距離を小さくすると良い結果を与える。流人濁質濃度が高い時に有効であった。横流式沈殿池の流況がかなり明らかになった。
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[Publications] 石塚 良介: "横流式沈殿池の数値シミュレーション、粒子の沈降速度と流入口形状による流況の変化"第51回全国水道研究発表会講演集. 51. 2 (2000)
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[Publications] 荒川 潤一郎: "横流式沈殿池の数値シミュレーション、沈降が悪い粒子が流況に及ぼす影響"第50回全国水道研究発表会講演集. 50. 36-87 (1999)
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[Publications] 荒川 潤一郎: "沈殿池の数値シミュレーション、粒子の沈降速度とフルード数による流況の変化"第26回土木学会関東支部技術研究発表会講演集. II・32・26. 222-223 (1999)
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[Publications] 大沢 延実: "沈殿池の数値シミュレーション、横流式沈殿池と放射流沈殿池の比較"第49回全国水道研究発表会講演集. 49. 88-89 (1998)