1998 Fiscal Year Annual Research Report
繰返し荷重下のコンクリート充填鋼管部材の局部座屈後破断則に関する研究
Project/Area Number |
10650567
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
河野 昭彦 九州大学, 大学院人間環境学研究科, 助教授 (60136520)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津田 恵吾 九州大学, 大学院人間環境学研究科, 助教授 (50112305)
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Keywords | コンクリート充填鋼管 / 局部座屈 / 破断 / 繰返し荷重 / 寸法効果 / 変動軸力 |
Research Abstract |
本研究の目的の第一は,実大のコンクリート充填円形鋼管部材(CFT部材)の繰返し荷重下での局部座屈後の破断までの挙動(局部座屈後破断則)を明らかにすることである.目的の第二は,局部座屈後破断則を適用することによって,変動軸力と繰返し曲げせん断を受けるCFT柱材の崩壊の予測の可能性を検証することである.本年度(平成10年度)は,目的の第一の研究を遂行した.つまり,鋼管の寸法効果の影響に重点を置き,柱として実大寸法と考えられる外径355mmのCFT部材,およびブレース材などでは実大寸法と考えられる外径216.3mmのCFT部材に等偏心の繰返し圧縮引張実験を行った.偏心距離は鋼管外径の4倍以上あるので,荷重は曲げモーメントが卓越する.そこで,加力は鋼管の曲げ変形における曲率振幅で制御した.鋼管は冷間成形の電縫鋼管STK400で,コンクリートはシリンダー圧縮強度が30MPaの普通コンクリートである.この他の実験変数は,鋼管の径厚比3種類と曲率振幅3種類で,試験体数は全部で18体である.鋼管の破断は鋼管の最外縁歪振幅に支配されるが,この歪振幅で言えば,2%,4%,6%程度をねらっている.実験はこの歪振幅の2%に対応する6体が完了したところで,残り12体の実験を現在継続中である.これまでに得られた結果では,外径60.5mmと101.6mmの小口径CFT部材に対して以前から提案していた局部座屈後破断則が外径355mmおよび216.3mmの実大CFT部材に対しても修正なしで適用可能であることが示されている.
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Research Products
(1 results)