1998 Fiscal Year Annual Research Report
軸崩壊を考慮できる鉄筋コンクリート柱の非線形解析モデルの開発
Project/Area Number |
10650568
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
芳村 学 東京都立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20210768)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 孝也 東京都立大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50305421)
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Keywords | 鉄筋コンクリート / 柱 / 2方向 / 片振り / 両振り / 軸崩壊 / 座屈 / 圧壊 |
Research Abstract |
兵庫県南部地震で多数見られた,RC柱の軸崩壊現象を再現することを目的に、1/3スケールの正方形断面柱6体による水平1方向及び水平2方向加力実験を計画した。試験体の形状寸法、主筋、せん断補強筋、コンクリート強度は同一とし、曲げ降伏が先行するように設計した。加力パスをパラメータとし、軸力比は0.3とした。現在3体までの実験を終了したところであるが、これら3体の試験体の加力パスは次のとおりである。(1)兵庫県南部地震において軸崩壊した柱が受けたと思われる加力パスに近い、水平1方向片振り載荷、(2)ごく一般的な水平1方向両振り載荷、(3)水平2方向両振り載荷。 実験から得られた結果は以下のとおりである。 1) いずれの試験体も曲げ降伏後の大変形時にせん断破壊を生じ、最終的には水平力がほぼゼロになる時点で軸崩壊した。軸崩壊時の水平変形は、1方向片振り>1方向両振り>2方向両振り、の順であった。 2) 軸崩壊時には、主筋の座屈、せん断補強筋のフックのはずれ、コアコンクリートの圧壊、等の激しい破壊が生じ、破壊の激しさは、2方向両振り>1方向両振り>1方向片振り、の順であった。 3) 以上より、軸崩壊現象に対する加力パスの影響の大きさがわかる。 今後、主筋の座屈を考慮したファイバーモデルの開発を予定しており、この方法による実験結果の解析を行う。
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Research Products
(1 results)