2000 Fiscal Year Annual Research Report
室内濃度予測に関わる揮発性有機化合物の吸着性及びその防除に関する研究
Project/Area Number |
10650597
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Research Institution | National Institute of Public Health |
Principal Investigator |
池田 耕一 国立公衆衛生院, 建築衛生学部, 部長 (90100057)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉澤 晋 愛知淑徳大学, 現代社会学部, 教授
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Keywords | 室内濃度予測 / 揮発性有機化合物 / SINK効果 / 吸着 / 再放散 / 長期濃度予測 |
Research Abstract |
1.はじめに 室内の揮発性有機化合物の濃度を予測する際、吸着、再放散の影響を考慮する必要があることが多くの研究より報告されている。また、Sink効果を考慮した実験や理論式について検討が行われているが、いずれも数時間から数日間の効果についてのみ検討しているだけである。しがし、実居住空間は数年から数十年という寿命を持ちで、それについて検討が行われていないのが現状である。 そこで、本研究では年単位におけるSink効果が室内濃度に及ぼす影響について検討を行う。 2.実験概要 1年間定温で換気を行ったチャンバー内に放置した、建材に4種類の揮発性有機化合物をそれぞれ3つの濃度に曝露し、それぞれのSink効果について検討した。 また、Sink効果を利用した吸着剤について検討を行った。 3.結果 本研究では以下の知見を得た。 Sink効果は温度、曝露濃度に依存することが分かった。 Sink効果を考慮した室内濃度予測式を提案した。 Sink効果を利用した吸着剤の効果としては、吸着剤の量に対しその効果は指数関数的に大きくなるが、ある量を境に吸着平衡をおこすことが分かった。
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[Publications] 堀木: "VOC室内濃度予測と計算法(その1)在来データを用いた予測"日本建築学会学術講演梗概集. D-2. 835-836 (1998)
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[Publications] 吉澤: "VOC室内濃度予測と計算法(その2)吸着を考慮した理論式による予測法"日本建築学会学術講演梗概集. D-2. 837-838 (1999)
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[Publications] 吉澤: "VOCに関する室内濃度予測と計算法の提案"第16回空気清浄とコンタミネーションコントロール研究大会予稿集. 169-172 (1998)
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[Publications] 金森: "吸着特性を考慮したVOC室内濃度予測に関する研究"室内環境研究会 平成11年度室内環境学会総会講演集. 128-129 (1999)