2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10650603
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
青木 義次 東京工業大学, 大学院・理工学研究科(建築学専攻), 教授 (80159300)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木下 芳郎 東京工業大学, 大学院・理工学研究科(建築学専攻), 助手 (10293044)
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Keywords | 生命進化 / 建築形態 / 最適化 / 遺伝的アルゴリズム |
Research Abstract |
本研究の目的は,遺伝的アルゴリズムをもとに,与えられた評価関数の値を最大化する建築形態を効率よく求める手法を開発することにある。本年度の研究実施によって得られた成果を以下に報告する。 1.建築形態最適化手法の整備 前年度に開発した手法の効率を良くするため,建築形態記述の方法の改良,プログラムの改良を行い,とくに,集合住宅の形状のように,多くの設計変量で記述する必要のある場合の建築形態の「染色体」の表現方法,「交叉」の方法を開発した。 2.集合住宅の形態の最適化とデザイン原理の探索 集合住宅を例にして,目的関数として冬期の日照最大化,夏期受熱量最小化を同時に達成する集合住宅の形状を求めた。目的関数の値の高い最適解に,共通したデザインの特徴として,既存のものに見られない以下のものを見いだすことができた。 a)フラット型のように各階で連続するのではなく,上部を塔状にして隙間を作る。 b)低層部では北側ヘセットバックし,高層部では南側へ迫り出す形状となる。 3.新たな建築形態の創生メカニズムの検討 上述の検討から得られたものは,既存の建築では見られない形状であるが環境条件に適応したものである。そのデザイン原理は,上部を塔状とすることでその隙間からの日照確保を行い,高層部に迫り出すことで夏期の受熱量を抑制している。こうしたデザイン原理が今日まで見いだせなかったのは,構造力学的な有利さを中心として形状が決定されてきたためと思われるが,将来,省エネルギーの重要さが増すときには,必要となるデザイン原理である。
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