1998 Fiscal Year Annual Research Report
家族と住生活にみる東京郊外「山の手」住宅地の形成と変容に関する研究
Project/Area Number |
10650616
|
Research Institution | Otsuma Women's University |
Principal Investigator |
松本 暢子 大妻女子大学, 社会情報学部, 助教授 (90183954)
|
Keywords | 家族 / 住生活 / 郊外 / 「山の手」住宅地 / 住宅更新 |
Research Abstract |
近年の家族構造の変化は、居住者の居住スタイルに様々な影響を与えており、こうした変化は住宅需要と密接な関係をもっており、即地的にみると、その居住地域の住宅の建て替え、土地利用の変化などに影響を与えている。これまで住宅の建て替えに注目した分析を行ってきたが、本研究では家族の居住実態(特に、住生活)と住宅建て替えや土地利用の変化と関連づけて分析することとした。 1998年度は、居住者の家族構成の変化・住生活の変化と住宅の増改築・建て替え実態のトレースを行い、縦断的視点で整理した。特に、東京の山の手住宅地の形成に焦点をあて、昭和初期から山の手に居住する家族のインタビュー調査の結果を整理し、山の手住宅地と「山の手型」ライフスタイルの選択の経緯の分析を試みた。居住者の住生活の変化と住宅の建て替え、そして住宅地の変容の過程を記録した。 加えて、世田谷区梅ヶ丘地区における近年の建築更新状況を分析するためのデータ(建築確認概要書および現地調査による資料)の分析を行った。 その結果、昭和初期に開発された山の手住宅地の形成と居住者の住生活の定性的な関係を整理することができた。また、こうした山の手住宅地の居住者のライフスタイルが、その後開発された住宅地へと引き継がれることにより一般化した経緯について検討した。
|