1998 Fiscal Year Annual Research Report
プレセラミック物質を用いた窒化アルミニウム-窒化チタン固溶体の合成
Project/Area Number |
10650672
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
菅原 義之 早稲田大学, 理工学部, 助教授 (50196698)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒田 一幸 早稲田大学, 理工学部, 教授 (90130872)
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Keywords | 前駆体法 / 窒化チタン / 窒化アルミニウム / 固溶体 / コンポジット / 無機高分子 / 窒化物セラミックス / 構造解析 |
Research Abstract |
平成10年度は計画に基づき前駆体の合成を中心に研究を展開し、(Al,Ti)N前駆体の合成およびその構造やセラミックスへの変換の検討を行った。 1) AIN前駆体及びTiN前駆体の合成 目的とする前駆体は空気や水分に対して不安定であると予想されることから、全ての合成操作は真空ラインを用い、窒素雰囲気下で行った。AIN前駆体であるカゴ型構造の(HAINPr^i)_n;Iは、LiAIH_4と^iiPrNH_2・HClとの反応により合成した。TiN前駆体であるTi-N結合を有するオリゴマー;IIはTi(NMe_2)_4のCH_3NHCH_2CH_2NHCH_3によるアミノリシスで合成した。前駆体(I)と前駆体(II)は^1H-、^<13>C.、^<27>AI-NMR、IRなどの分析から合成を確認した。 2) (AI,Ti)N混合前駆体の合成およびセラミックスへの変換 C_6H_6に溶解させた前駆体(I)と前駆体(II)をAI:Ti比が約1:5となるように混合し、(AI,Ti)N混合前駆体を合成した。得られた前駆体は暗褐色を呈した高粘性液体であり、C_6H_6に可溶であった。^1H-NMRおよびIR分析により、(AI,Ti)N混合前駆体は前駆体(I)と前駆体(II)の混合物であると考えられた。得られた(AI,Ti)N混合前駆体をHe雰囲気下において熱処理したところ、38%の収率でセラミックスに変換されたことが示された。また、TG分析から100〜400℃の範囲で緩やかに重量減少したことから(AI,Ti)N混合前駆体は熱分解中に効率よく重合したと考えられ、前駆体として有用であることが示された。
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