1999 Fiscal Year Annual Research Report
プレセラミック物質を用いた窒化アルミニウム-窒化チタン固溶体の合成
Project/Area Number |
10650672
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
菅原 義之 早稲田大学, 理工学部, 助教授 (50196698)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒田 一幸 早稲田大学, 理工学部, 教授 (90130872)
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Keywords | 前駆体法 / 窒化チタン / 窒化アルミニウム / 固溶体 / コンポジット / 無機高分子 / 窒化物セラミックス / 構造解析 |
Research Abstract |
昨年度は、Al:Ti=1:5の比で前駆体合成を行い、この手法の妥当性を証明した。そこで本年度はAl:Ti=2:1、1:2で合成を行ったところ、非常に粘性の高い液体が得られた。IRとNMRの結果から、Al:Ti=1:5の試料同様にTi-Al-N結合はほとんど形成されていないことが明らかとなった。 管状炉を用いて前駆体をNH_3-N_2雰囲気下(NH_3雰囲気下で600℃で3時間熱処理後N_2雰囲気下1350℃で8時間再熱処理)で熱分解したところ、いずれの試料(Al:Ti=1:5、1:2、2:1)も30%前後の収率でセラミックスへ変換された。前駆体と生成物の組成分析の結果、4.1〜8.0%のTiと7.9〜12.3%のAlが熱分解中に失われており、両金属の損失量はAl/Ti比の増加とともに増加した。また、約3〜5%の炭素と酸素がいずれの試料からも検出された。X線回析の結果では、2:1の試料ではA1Nが、1:2と1:5の試料ではA1NとTi(N,C,O)相が見い出された。2:1の試料中のA1Nの格子定数はa=0.3111nm、c=0.4976nmであり、A1NへのTiNの固溶は起こっていないものと推定された。一方、Ti(N,C,O)相の格子定数はa=0.4243〜0.4246nmであり、TiNの値(a=0.4242nm)と近いものであった。SEM観察の結果、いずれの試料でも主に20〜40nmの粒子が観察された。
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Research Products
(1 results)