1998 Fiscal Year Annual Research Report
リサイクルアルミニウム材の表面清浄技術としての金属間化合物の選択溶解の応用
Project/Area Number |
10650698
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
世利 修美 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (60179356)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
真保 良吉 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (40154398)
桃野 正 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (10002940)
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Keywords | アルミニウム / 金属間化合物 / 不純物元素 / リサイクル / 表面処理 |
Research Abstract |
1 Al-Fe合金試験片の表面観察結果 68%HNO_3水溶液中での処理では試料番号F1の表面は金属間化合物の無い表面が得られた。しかし、試料番号F3の表面は一部溶け残った金属間化合物が観察された。34%HNO_3と17%HNO_3水溶液ではFl、F3共に金属間化合物の無い表面が得られた。9%HNO_3水溶液ではF1とF3共一部溶け残った金属間化合物が観察された。4%HNO_3水溶液ではF1、F3共に金属間化合物が残った。FeAl_3を完全に除去するにはHNO_3水溶液の濃度には最適範囲があり、本研究の条件下では17〜34%HNO_3溶液範囲であることがわかった。 2 Al-Fe合金、純アルミ、金属間化合物、純鉄の分極曲線 17%HNO_3水溶液を用いその溶液中での純アルミニウム、金属間化合物、純鉄、Al-Fe合金試片の分極曲線を調べた。純鉄の自然腐食電位は約-150mV位でほとんど分極しない系である。また、この試片は溶液へ浸漬後、表面から激しくガス発生が起こり、しばらくすると刺激臭のある赤褐色の気体を発生し、試片自体が溶失していった。純アルミニウム、金属間化合物の自然腐食電位はほぼ-200mVを示す。純アルミニウムでは-360mV位で極大カソード電流が流れた。-1,050mVより卑にカソード分極できなかった。金属間化合物では-900mV位から、表面から発生する気体の泡により電流値が影響を受け、得られるカソード分極曲線が不規則になった。Al-Fe合金はほぼ同じ形状を示していたが、試料番号F1には-360mV位で極大カソード電流が流れた。共に表面から激しく発生するガス(刺激臭有り)が観察された。また、-2.0Vまで分極することができなかった。
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