1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10650724
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Research Institution | Kurume National College of Technology |
Principal Investigator |
森 哲夫 久留米工業高等専門学校, 生物応用化学科, 教授 (10037963)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笈木 宏和 久留米工業高等専門学校, 生物応用化学科, 助手 (00290825)
津田 祐輔 久留米工業高等専門学校, 生物応用化学科, 助教授 (30270367)
藤 道治 久留米工業高等専門学校, 生物応用化学科, 教授 (70037927)
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Keywords | ゴム / 加硫反応 / 加硫曲線 / 加硫試験機 / ニトリルゴム |
Research Abstract |
1, 生ゴムとゴム薬品の配合: ニトリルゴムNBR(100部)にカーボンブラック(0,40部)、亜鉛華(0,1,5,10部)、ステアリン酸(0,1部)、加硫促進剤(0,1,3部)、硫黄(0,0.5,l,3部)を二軸混合機で配合した。 2, 加硫用金型の製作: 圧縮成型用金型(キャビティ114mmx119mmx2mm)に直径35mm(上)と401Tlm(下)の電極及びゴム温度測定用の熱電対を設置した。 3, 加硫反応の追跡:未加硫配合ニトリルゴムシートを金型に挟み、プレスで120kgf/cm^2に加圧し、150℃で20分間加硫した。交流電圧(40V、120V)を印加して、加硫時の電流と誘電正接の時間変化をリアルタイムで追跡した。いずれの配合ゴムにおいても、加硫促進剤と硫黄が含まれていれば、カーボンブラックの有無に関係なく加硫反応の進行とともに電流及び誘電正接に明確な変化が見られた。 4, ゴム薬品配合量の電気的加硫曲線への影響:カーボンブラック・硫黄の含量は非常に大きいが、加硫反応の追跡は可能であった。亜鉛華の影響は小さかった。 5, 従来の加硫試験機との比較:市販の加硫試験機によるトルク一時間加硫曲線と比較すると、加硫反応が急激に起こり始める時間及びほぼ反応が完結する時間の対応は極めて良かった。 6, 今後の研究の展開:生ゴムとしてNBRを用いたが、非極性のBRやEPRについても加硫反応の電気的追跡を行っている。また印加電圧は交流であったが、直流電圧を印加しての電流(導電率)測定法は簡単であり装置も安価であるので、今後はこの方法を検討する。 本研究により、誘電正接及び電流一時間曲線が厚み2mm以下のニトリルゴムの加硫工程のリアルタイムでの追跡手段としての有用性が明らかになった。
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Research Products
(1 results)