2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10650731
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
後藤 誠史 山口大学, 工学部, 教授 (00016817)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤森 宏高 山口大学, 工学部, 助手 (00301309)
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Keywords | 製鋼スラグ / 炭酸ガス固定 / 高強度材料 / 人工砂 / GBC / 圧縮強度 / 耐久性 / 硬化体pH |
Research Abstract |
有効利用率の低い製鋼スラグと地球温暖化に大きな影響を与えている二酸化炭素を反応させ、材料化するための基礎研究を行った。原料に、共に副生物である製鋼スラグ、CO_2ガスを用い、高強度材料を得ようというものである。3CaO・SiO_2や2CaO・SiO_2のようなカルシウムシリケート化合物は炭酸化により硬化することが知られている。本研究では、平成10年度から12年度の3年間にわたり、これらのことを基に、製鋼スラグの高度利用を達成しようというものである。 炭酸化の結果、空隙率を制御することにより、圧縮強度数百MPaの材料を得ることができた。このとき、二酸化炭素の固定量は、ほぼ15重量%-スラグであった。このことは、年間約1千万トン副生する製鋼スラグの1/3がこのように利用されるとすれば、45万トンの炭酸ガスの排出を抑制し、材料として利用できることを意味している。 用途としては、天然骨材の枯渇、海砂採取の禁止等から逼迫しているコンクリート用骨材、さらには、硬化体のアルカリ性の特徴から、低コストで得られるガラス繊維による補強コンクリート(GRC)が可能であることを示した。これらガラス繊維補強コンクリート等についての耐久性は、高温オートクレーブ試験によって確かめられた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 後藤誠史: "セメントの展開"Journal of the Society of Inorganic Materials, Japan. 7. 520-526 (2000)
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[Publications] 後藤誠史: "炭酸硬化させたセメント成形体中のガラスの耐久性"Journal of the Society of Inorganic Materials, Japan. 7. 178-184 (2000)
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[Publications] 後藤誠史: "新しい骨材の可能性を求めて-製鋼スラグの炭酸化硬化材料-"骨材資源. 123. 232-234 (1999)