1998 Fiscal Year Annual Research Report
発泡ポリスチレンのリサイクルによる被覆型導電性ポリマー微粒子の調製
Project/Area Number |
10650740
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
田中 真人 新潟大学, 工学部, 教授 (40018495)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田口 佳成 新潟大学, 工学部, 助手 (30293202)
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Keywords | 複合体微粒子 / 被覆型ポリマー粒子 / リサイクル / 発泡ポリスチレン / 機能性粒子 / 液液分散 / ミクロスフェア / 湿式複合化 |
Research Abstract |
本年度実施し、得られた結果および進展状況は以下のようである。 (1)廃棄された発泡ポリスチレンを溶解する良溶媒の検討を行い、主として蒸発温度から制約をうける調製法を考慮してジクロロメタン(約500℃)とリモネン(約160℃)が条件に適していることを明らかした。そして、これらの溶媒に発抱ポリスチレンを溶解した溶液を分散相として、この溶液と相溶性のない連統水相とから形成される液液分散系を調整し、最終的に生成される複合体微粒子の幾何学的特性(比表面積、大きさ、形状)を支配する各種の液液物性(界面張力、両相の粘度および密度)を測定した。このような測定を、それぞれの溶媒に対して発泡ポリスチレンの溶解量を段階的に変化させて実施し、溶解濃度と液液物性の定量的関係を導出した。 (2)この液液分散系に種々の未処理の導電性固体粉末(ニッケル、マグネタイト)を添加して、分散液滴表面への付着挙動(付着量、付着層構造)を分析、評価した。そして、この基礎データに基づいて、カップリング剤による固体粉末の表面処理により、すなわち、液液系に対する親和性の度合いを種々変化させることにより、付着量と付着構造に及ぼす影響を明らかにした。これらの結果から、固体粉末の液液系に対する接触角と付着挙動の関係を明らかにした。 (3)生成された被覆型導電性微粒子の幾何学的特性、付着挙動、性状的特性(導電性)を測定解析し、調製条件(粉末添加量、表面処理の度合い、液液分散系での剪断力強度)との関係を明らかにした。なお、複合体微粒子の導電性の測定には、粉粒体専用の導電性測定セルを作成し、集合体としての値を求めた。
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