1998 Fiscal Year Annual Research Report
オレフィンメタセシスを用いた6-πハイブリッド共役系非線形光学材料の合成
Project/Area Number |
10650773
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
河合 是 東京都立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00087298)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 剛彦 東京都立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50087300)
彌田 智一 東京都立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90168534)
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Keywords | 6-πハイブリッド共役 / オリゴシリレンビニレン化合物 / オレフィンメタセシス / レニア-アルミナ触媒 |
Research Abstract |
研究課題にたいし平成10年度は新規なσ-πハイブッリド共役系化合物、オリゴシリレンビニレン化合物を得るためにオレフィンメタセシスによる合成と生成物の構造確認、分光学的検討を行った。得られた成果は以下のごとくである。 1. 合成条件の検討 テトラメチル錫を共触媒とするレニア-アルミナ触媒を用いジフェニルジビニルシラン、ジメチルジビニルシラン、ジエトキシジビニルシラン、テトラビニルシランなとのジビニルシラン類につて反応を行った。最適合成条件を確立するために反応因子である反応温度、共触媒量の影響、触媒レニア担持量の効果、触媒量について検討した。その結果、いずれの基質に対しても触媒は活性そのものは低いものの温和な反応条件下で選択的にメタセシス反応を進行させることができ、6量体程度までの透明のオリゴマーを得ることができた。これら基質が反応に及ぼす影響、生成物の物性等に及ぼす影響を明らかにした。また、アルミナの代わりにシリカ・アルミナを用い担体の効果を調べたところ低いレニア担持量においてはシリカ・アルミナ担体の方が高活性を示すことが分かった。 2. 生成物の構造確認、分光学的検討 生成物の単離を行い、nmr、ir、等により構造確認を行ったところ本反応により得られる化合物はいずれも新規化合物であり、σ-πハイブッリト共役系のオリゴシリレンビニレン化合物であることが確認できた。物性については、UV、蛍光スペクトルによりσ-π共役系分子の電子状態を調べたところ主鎖の有効共役長は3量体程度で留まってしまうことが分かった。
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Research Products
(1 results)