1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10650774
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
真下 清 日本大学, 理工学部, 教授 (10059834)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅野 元行 日本大学, 理工学部, 助手 (70256808)
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Keywords | プロセスサポートユニット / 石炭液化残渣 / 超臨界メタノール / 超臨界水 / 熱分解反応 / 石炭液化油 |
Research Abstract |
NEDOLプロセスに基づいて建設されたPSU(プロセスサポートユニット)は1トン/日の石炭液化処理能力を有しているが、原料炭に対して約30%の固体状液化残渣(CLR)を副生する。現在CLRは未利用状態にあるが、貴重な炭素資源でもあるため、CLRからさらに液化油を効率よく再生成したり、有用物質を創生することは炭素資源の有効利用からも非常に重要である。平成10年度は超臨界状態のメタノールおよび水を利用する1t/d PSU CLRの熱分解反応における液化油転換への効果について検討した。 実験はワンドアン炭CLR(C:84.9、H:6.3、N:1.3、O:7.5%、灰分率27.9%)を用い次の条件でオートクレーブ内の反応を行った。 ・ 超臨界メタノール(Tc:513K、Pc:81.7kg/cm^2)による反応 573、623、673Kの各温度で反応圧力が80、150、200kg/cm^2になるようにCLRとメタノールの仕込量を調整して行った。 ・ 超臨界水(Tc:647K、Pc:225.4kg/cm^2)による反応 673Kで200、230、250および270kg/cm^2になるようCLRと水の仕込量を調整して行った。 結果として超臨界メタノールによる反応では623K、200kg/cm^2の反応条件下で液化油を33.8%の最高収率で得ることができたが、673Kでは重縮合反応が進行し、液化油収率は減少した。 超臨界水による反応では圧力が高いほどCLRの重質化の進行は抑制されるが、液化油+揮発分の生成収率はメタノールを用いる反応ほどではなかった。
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