2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10650774
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
真下 清 日本大学, 理工学部, 教授 (10059834)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅野 元行 日本大学, 理工学部, 助手 (70256808)
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Keywords | NEDOLプロセス / 石炭液化残渣 / 熱分解反応 / 超臨界水 / 水成ガスシフト反応 |
Research Abstract |
NEDOL法による150t/dPP(石炭液化プラント)による研究開発は、初期の目的を達成し、すでに終了した。しかしながら石炭液化の際の副生物である液化残渣(CLR)の有効な利用法は確立されておらず、今後の重要な課題として挙げられている。そこでCLRから軽質分への有効利用を図るため、反応溶媒として超臨界水に着目した。超臨界水は無触媒下でも加水分解反応を起こすなどの特異な性質を示すことが知られており、脱水縮合性の結合を多く含むと考えられるCLRに対して、より効率的な軽質分の回収が期待できる。本研究では超臨界水を反応溶媒として用い、CLRの熱分解反応に及ぼす超臨界水の効果について様々な条件下で検討した。 その結果、次のようなことが分かった。 1) 温度変化による反応では、CLRの軽質化に対して超臨界水の熱分解効果が現れるのは400℃以上であることが分かった。 2) 時間変化による反応では、反応時間の増加に伴いオイル分への軽質化が促進された。また超臨界メタノールによる反応と比べ重合化が抑制されたことから加水分解反応による軽質化も起きていることが示唆された。 3) CO雰囲気下による反応では、重合化の促進や気体中に多量のCOの存在から、水性ガスシフト反応は本条件下では進行しないものと考えられた。
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