1998 Fiscal Year Annual Research Report
セルロースに特異的に結合するタンパク質を細胞表層に持つ菌体の噴霧乾燥
Project/Area Number |
10650787
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
古田 武 鳥取大学, 工学部, 教授 (10026164)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉井 英文 鳥取大学, 工学部, 助教授 (60174885)
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Keywords | 細胞表層タンパク質 / Geotrichum属酵母M111株菌体 / 噴霧乾燥 / セルロース凝集活性 |
Research Abstract |
セルロースに特異的に結合し凝集させる能力を持つ、Geotrichum属酵母M111株菌体の培養特性と、噴霧乾燥による細胞表層タンパク質のセルロース吸着特性を検討し、以下の結果を得た。 (1) 酵母M111株を回分培養器(サクラ精機製)で培養し、培養温度、培養至適pH、攪拌速度、空気吹き込み速度などを検討した。至適培養温度は27℃、至適pHは5であった。M111菌体の増殖速度は吹込空気流量の影響をほとんど受けず、攪拌回転速度の影響が顕著であった。培養速度に与える攪拌回転数の影響はVerlhastの自触媒型増殖速度式で良く表すことができた。 (2) 酵母M111菌体のセルロース凝集活性を、ミクロチューブを用いて簡便に測定する手法を開発した。種々の温度におけるセルロース凝集活性をミクロチューブ法によって測定した。M111菌体のセルロース凝集活性は50℃以下では変化しなかったが、60℃以上では活性の低下が観測され、1次熱失活速度式で良好に相関された。熱失活の活性化エネルギーは213kJ/molであった。 (3) 乾燥重量30gの湿潤菌体に蒸留水を加え全量を500mlとした菌体水溶液を、回転円盤式噴霧乾燥装置を用いて乾燥した。得られた乾燥菌体のセルロース凝集活性をミクロチューブ法で測定した。セルロース凝集活性は乾燥前のものと比較して約80%であった。これとは別に60℃〜80℃の温度で真空乾燥した乾燥菌体の凝集活性を測定したところ、乾燥による凝集活性の低下はほとんど観測されなかった。このことから、噴霧乾燥による凝集活性の低下は、噴霧時の回転円盤の剪断力に起因するものではないかと推測される。
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Research Products
(1 results)