1998 Fiscal Year Annual Research Report
新しい多核複金属錯体を出発原料とする複合酸化物の合成と評価、応用
Project/Area Number |
10650811
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
定岡 芳彦 愛媛大学, 工学部, 教授 (50036422)
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Keywords | 多核複合金属錯体 / 超伝導性酸化物 / 多核複合金属錯体 |
Research Abstract |
組成制御された多核複合金属錯体出発原料とした機能性均質微粒子複合酸化物の調整法を確立し、表面分析・結晶構造解析などの手法をもちい、本法の優位性を評価した。本年度は、超伝導体、触媒材料、電子・イオン伝導体となる、Y-Ba-Cu,Ln-Ba-Cu,Ln-Ce-M(Ln=La-Lu,M=Fe,Co,Ni,Cu) 系酸化物の原料となる多核複合金属錯体を合成し、これらの低温合成を試みた。 まず、出発原料となる複合金属錯体の配位子となるフォルミルメチルサリシリデンアルキルアミンを開発した。 さらに、この配位子をもちいて、M2+とM3+を含む多核金属錯体を合成した。Y-Ba-Cuを含む多核金属錯体の熱分解挙動を検討し、高温超伝導体として知られる123複合酸化物の微粒子の生成過程を明確にした。 得られた123複合酸化物はX線学的には、単相であり、表面分析の結果から均一性・均質性に優れていることが明かとなった。 現在、Ln-Ba-Cu,Ln-Ce-M系について、合成を試みており、一部熱分解過程、生成物の確認・評価を進めている。
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