1998 Fiscal Year Annual Research Report
リチウム電池用高密度マンガン酸リチウムのナノコンポジット化過程に関する研究
Project/Area Number |
10650828
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
田里 伊佐雄 岡山大学, 工学部, 教授 (00026014)
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Keywords | リチウム電池 / マンガン酸リチウム |
Research Abstract |
大型非水リチウム二次電池が研究されているのは正極活物質にマンガン酸リチウムを使用することで爆発という大問題が解決したことにある。しかし,大型リチウム電池用マンガン酸リチウムには解決しなければならない問題がある。研究費申請時にはマンガン酸リチウムのナノコンポジット化過程を研究する予定であったが,リチウム電池の正極合剤がマンガン酸リチウム微粉や導電剤の炭素微粉から成り,粒子表面の問題や粒子間の問題(特に電気的接触抵抗)があるので,ナノコンポジット化過程の研究と共に表面や界面からマンガン酸リチウムの合成とその評価を研究した。 マンガン酸リチウムの充放電サイクル特性の改善のために出発原料のマンガン酸化物とリチウム化合物の混合の仕方と焼成の仕方を工夫しながらマンガン酸リチウムを合成した。このように合成したものは初期の充放電特性が優れていたが,充放電を繰り返すと特性が悪くなるという問題に直面した。この事をサイクル特性が悪いという。サイクル特性の改善の方法を研究することが急務であり,その方法としてマンガン酸リチウム粒子表面を種々の物質でコーティングするという方法を提案し,研究を行った。コーティング剤として主に銀を取り上げ,どのような条件で処理をすると充放電特性の著しい改善が図れるかを重点的に研究した。銀コーティングは粉状材料からなるリチウム二次電池用正極合剤の接触電気抵抗の軽減にも寄与すると考えられ,この観点からの実験を行い予想した結果を出した。
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