1998 Fiscal Year Annual Research Report
カルコゲン元素を含むキラルなフェロセンの合成と不斉有機合成反応への応用
Project/Area Number |
10650853
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
福澤 信一 中央大学, 理工学部, 助教授 (50173331)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 博史 中央大学, 理工学部, 教授 (00087511)
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Keywords | フエロセン / カルコゲン / セレン / 不斉合成 / 不斉還元 / キラルフエロセン / 面性不斉 |
Research Abstract |
キラルなアミノ基,オキサゾリン基,およびピロリジン基を持つ光学活性フェロセンを合成し,これらの一選択的なリチオ化反応とそれに続くセレン金属との反応より対応するジセレニド化合物を合成した。ジセレニドを臭素で処理しセレネニルブロミドに変換し,シリルエノールエーテルと反応させ対応するα-セレノケトン(フェロセニルセレノメチルケトン)を合成した。まず,フェニル アミノフェロセニルセレノメチルケトンを種々の還元剤で対応するアルコールへと変換する際のジアステレオ選択性を検討した。水素化アルミニウムリチウム,水素化ホウ素ナトリウム,ボラン,ジイソブチルアルミニウムヒドリド,およびヨウ化サマリウムなどで還元を行ったところ,ジイソブチルアルミニウムヒドリドで還元したときにほぼ完全に唯一の異性体のみが生成することがわかった。オキサゾリンやピロリジンのフェロセニルセレノメチルケトンにおいても同様にジイソブチルアルミニウムヒドリドで還元を行うと高い選択性で還元反応が進行した。また,アルキルおよびアリールいずれのケトンにおいても反応は高選択的に進行することがわかった。生成したセレノメチルアルコールはセレノ基を酸化的または還元的に除去することで光学活性エポキシドやアルコールへ異性化すること無しに変換することができ,合成化学的に価値ある反応であることを示せた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] M.Shirahata, S.Fukuzawa,H.Yamazaki: "Highly piasteveoselectiue Reduction of Chirel(Ferrocenylseleno)methyl Arye and Alkye Ketones" Chemistry Lettres. No3. 245-246 (1999)
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[Publications] S.Fukuzawa, H.Kato: "Chiral 2-(1-Dime_1ylaminoCH_1yl)Ferrocene cavbaldohyole as an Effective catalyst for Asymnetric AlKylation of Aldelycles with Pialkyl Zinc" Syηleett. No6. 727-728 (1998)