1998 Fiscal Year Annual Research Report
導電性高分子・酵素修飾電極の電極近傍における電子伝達機構
Project/Area Number |
10650879
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
宮内 信之助 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (90018672)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 健 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (90262477)
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Keywords | バイオセンサー / グルコースセンシング / ポリ[1-(2-カルボキシエチル)ピロール] / 導電性高分子 / ポリ(イソチアナフテン) |
Research Abstract |
酵素固定化電極のバイオセンシング能力を高めるために、導電性高分子で修飾した電極表面に酵素を固定化したセンサーが注目されている。しかしこのような系でのセンシング過程の電子伝達機構は明らかにされていない。本研究ではこの点を中心として、研究を進めた。伝達機構を究明するためには、安定したセンシング能力を有するセンサーを作ることが先決である。そこでポリピロール誘導体(ポリ[1-(2-カルボキシルエチル)ピロール]を合成し、ここで用いた:グルーコースオキシダーゼ(GOD)をCMCを介して化学的に反応させ、共有結合させ、安定したセンサーを作出することが出来た。この導電性はドーパントを含むと導電性は上がるが、酵素反応に影響が出る。ここで用いたものでは、導電率10^<-5>S/cmであり、半導体領域にあり、十分実用的な値であった。ここで酵素を膜表面に固定化したが、24μg/cm^2存在していることがわかった。酵素活性のpH依存性は若干アルカリ側に移動したが、温度依存性と共にGODを介した反応過程とよく一致していた。この過程で生ずる電子は導電性高分子膜を通って、センシングされるが、膜を通る点で、膜の厚さとの関係が生まれる。実際に膜の厚さを薄くすることによって、電子の移動がトラップされないことが確認された。また、ドーパントを含まないイソチアナフテン系の導電性高分子を用いて、センサーを作製した。バンドギャップは1.0eVと小さいもので、より効率的なセンシングが可能になった。
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Research Products
(1 results)