1998 Fiscal Year Annual Research Report
ニューマチックストラクチャの宇宙における形態制御に関する研究
Project/Area Number |
10650898
|
Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
石田 良平 大阪府立大学, 工学部, 講師 (30145817)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村瀬 治比古 大阪府立大学, 農学部, 教授 (20137243)
小山 修平 大阪府立大学, 農学部, 教授 (00112540)
|
Keywords | ニューマチックストラクチャ / 微分幾何学 / ポアソン方程式 / 地球外環境 |
Research Abstract |
1)ニューマチックストラクチャの形態を把握するために必要な微分方程式の検討を行い、2)地球外惑星上でニューマチックストラクチャの実現のための検討を行った。具体的には次のようである。 1) 微分方程式については、従来から等張力膜面を記述する微分幾何学に基づく微分方程式の導出について検討を行い、その近似方程式であるポアソン方程式の数値解析ならびにその結果である膜構造形態の可視化を行った。同時に、一般的なニューマチックストラクチャは等張力膜面構造ではないことから、力学的な考察からの形態記述方程式の導出の検討が必要であることもわかった。さらに、変分原理を用いた力学的解析から、ある相似側を導いた。この相似側によれば、一般的なニューマチックストラクチャの縮小モデルによる形態生成実験が可能であることがわかった。 2) 地球外惑星上でのニューマチックストラクチャの実現については、その可能性が充分である事がわかった。前提条件として、現在利用可能な膜材料を用いることを想定し、構造内で宇宙服を用いず生活可能な最低限の気圧を実現することである。また、宇宙空間特有の大きな温度差に対しても考慮した。その結果、地下埋設型の二重膜構造が適しているという結論を得た。惑星表面設置型の構造の場合、上記条件を満足するために必要な厚さは約1mにおよび非実現的であるが、地下埋設型であれば、埋設深度にもよるが、現在の技術で制作可能な膜厚さの範囲内で充分構造として成立し、惑星表面の温度変化の影響もほとんどないことがわかった。さらに、上記1)の相似側から、地球外惑星での埋設型構造物の地球上での縮小モデル実験が可能であることがわかった。
|
Research Products
(1 results)