1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10650913
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
大塚 尚寛 岩手大学, 工学部, 教授 (40133904)
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Keywords | GIS / 地理情報システム / 骨材資源 / 開発規制 / 環境影響評価 / 影響評価 / 原石山 / データベース |
Research Abstract |
環境問題が社会的な関心を集めている今日、骨材の将来的な可採資源量を算定するためには、地質的な条件や法的規制区域はもとより、社会環境的な条件も加味できる検索システムの構築が必要と考えられる。本研究では、GIS(地理情報システム)を利用して地質や環境等の種々の外的要因を満たした上で、採掘可能な骨材資源量を検索・評価できるシステムの構築について検討した。得られた結果を要約すると以下の通りである。 1. GISは汎用性を考慮して、パーソナルコンピュータで稼働するシステムとした。すなわち、ハードウェアの構成は、CPUが400MHzのPentiumII、メモリ256MBで、内部記憶装置15GBを搭載し、外部記憶装置として650MBのMO、景観写真等の撮影・入力用としてデジタルカメラ、地形図や表層地質図等の入力にイメージスキャナを使用するものとした。また、GISソフトウェアとしては、Windows版のArc View3を採用した。 2. 骨材資源データベースは、地質、地形、開発規制区域、環境、経済の5つの情報群として構築した。これらのサブシステムを有機的に結合させて、実用上の可採域や可採資源量を能率的に検索できるシステムの構築について検討した。 3. 地質情報サブシステムでは、点的情報である地質柱状図と面的広がりをもつ表層地質図を結合させて、骨材に適用する原石量を推定するシステムとした。地形情報サブシステムでは、国土地理院発行の数値地図等を利用して地形モデルを作成し、原石賦存量を三次元的に算出するシステムとした。開発規制区域サブシステムでは、市街地、農地、工業用地等の土地利用図と森林法、自然公園法等の各所轄官庁別の規制区域図を重ね合わせて開発規制区域を抽出し、オーバーレイマッピングできるシステムとした。環境情報サブシステムでは、ダンプ経路や河川ラインのネットワーク解析、採石場の景観可視領域等の抽出を行えるシステムとした。経済情報サブシステムでは、開発可能地域の設定を行い、交通量、需要量、輸送コスト等の社会的な条件を加味できるシステムとした。
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