1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10650916
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
佐々木 裕 九州大学, 工学部, 助手 (10128027)
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Keywords | 三次元比抵抗探査 / 逆解析 |
Research Abstract |
複雑な地下構造モデルを想定して有限要素法による三次元モデリングを行い、種々の測定方式に対応した“測定データ"を作成した。電極配置はダイポール・ダイポール配置、ポール・ダイポール配置、ポール・ポール配置である。今年度は主に一方向に測線を並行して配置した測定方式についてモデリングをおこなった。モデリングにあたっては数値誤差の影響を検討するため、1つのモデルに対して複数のグリッドを用いて計算した。グリッドが異なってもモデリング結果の相対誤差は2%以下であり、モデリングの精度が三次元比抵抗探査のシミュレーションに影響を与えないことを確認した。一方、三次元逆解析プログラムについて次の3点について改良をおこなった。その第一は、フォワード計算における反復解法をSOR法からICCG法に変え、収束判定のしきい値を十分小さくして計算精度の向上を図った。第二は、逆解析の反復ごとに複数回のフォワード計算を行って最適なラグランジ乗数を探索するように改良し逆解析の安定化を図った。第三は、先験的情報を逆解析過程に導入するため、従来の平滑化拘束に加えて初期値拘束を組み入れた。これらの改良により三次元逆解析の精度は従来より大幅に改善されることがシミュレーションにより確認された。また、従来逆解析の前段階として解析領域をセルに分割する作業が必要であったが、この作業を自動化するプログラムを加えたことにより、解析の全作業をパソコンにより行うことができるようになった。
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