2000 Fiscal Year Annual Research Report
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10660002
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
三浦 秀穂 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (10173981)
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Keywords | 植物育種学 / コムギ / 遺伝子分析 / アミロース / 澱粉 / waxy遺伝子 |
Research Abstract |
コムギ品種'Chinese Spring'(CS)とモチ性のCSを交配したF_1にトウモロコシを受粉し,85系統の複半数体(DH)を作出した.CSとそれらDH系統を圃場栽培し,収穫した種子のデンプンアミロース含量,Rapid Visco-Analyzerによる最高粘度とブレークダウンを測定した.また,各タイプのランダムに選んだ2系統についてアミロペクチンの鎖長分布を高速イオン交換クロマトグラフィーで分析した. DH系統の胚乳デンプンのWxタンパク質をSDS-PAGEで分析し,8タイプのWxタンパク質欠失型に分類した.バンドパターンが明確であった82系統の分離は,メンデル遺伝の期待比からの歪みはなかった.アミロース含量は,モチタイプの3.0%から野生型の24.5%まで変異があり,いずれかのWxタンパク質を1つ欠失したタイプでCSより2%程度低く,二重に欠失したタイプでは6〜8%低下した.最高粘度はモチタイプが最も高く,次いで二重欠失タイプの順であった.ブレイクダウンの結果も同様で,Wxタンパク質の欠失と粘弾性の増加が連動していた.特にWx-B1タンパク質の欠失が他の2つのWxタンパク質の欠失より粘弾性の増加効果が大きかった. アミロペクチンの鎖長分布は8タイプいずれも側鎖のグルコース重合度10-12にピークをもち,タイプ間に明確な差異はなかった.したがって,GBSS Iの活性低下は,アミロペクチンの側鎖構造に変化をもたらさないと考えられた.
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Research Products
(1 results)