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1998 Fiscal Year Annual Research Report

遺伝子組換えによるニホンナシ自家不和合性の制御

Research Project

Project/Area Number 10660025
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

中西 テツ  神戸大学, 農学部, 教授 (80031227)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 片山 寛則  神戸大学, 農学部附属農場, 助手 (50294202)
Keywordsニホンナシ / 自家不和合性 / 遺伝子組換え / プロモーター
Research Abstract

1) ニホンナシSRNaseのキメラ遺伝子及び導入ベクターの作成
ニホンナシのS3-RNascゲノミッククローン(9.2kb)からPCRによりイントロンを含んだ翻訳領域(900bp)断片を増幅した。AgrobacteriumのバイナリーベクターpBIl21がらGUS遺伝子を取り除き、代わりにS3-RNase断片(900bp)をセンス方向に連結し、35Sプロモーター制御下でS3-RNaseを発現させる遺伝子導入ベクターを構築した。現在、このベクターをタバコに導入し、いくつかのカナマイシン耐性個体が得られている。
2) ニホンナシSRNase遺伝子の発現調節をつかさどるプロモーター領域の決定
・ S3-RNase遺伝子の5′上流域の塩基配列決定
ニホンナシ豊水(S3S5)におけるS3-RNase遺伝子の5′上流域(3kbp)の塩基配列を決定した。豊水由来のゲノミックライブラリーより単離したS3遺伝子およびプロモーター領域を含むファージクローンの制限酵素地図を作成し、プラスミドDNAにサブクローニングした。このS3遺伝子内に存在する制限酵素BamHIサイトから上流のEcoRIサイトまでの3kbpを4種類に断片化してプラスミドDNA(pBluescript)にクローニングした。これらのクローンを塩基配列決定した。翻訳開始点上流-120bpに遺伝子の転写制御をつかさどるTBPの(TATA Box結合タンパク質)結合サイトであるTATAボックス、-186bp上流には真核生物で見られる転写因子結合部位のCAATボックスが存在した。-219bp上流には11bp配列も見つかった。これらの領域は他のニホンナシ由来のS-RNase遺伝子(S4,S5)でも保存されており遺伝子発現調節に重要な働きを持つと考えられる。またナス科植物のS-RNase遺伝子の上流域(-100〜-650)で見つかっている逆位反復配列をともなう共通モチーフはS-RNase遺伝子の組織特異的発現に関連していることが示唆されているが、ニホンナシのS-RNasc遺伝子(S2,S3,S4,S5)ではこの配列は見つからず、ナス科植物とは異なる制御機構が予想される。
・ プロモーター解析のための発現ベクターの作成
塩基配列を決定したS3-RNase遺伝子の上流域の制御領域(プロモーター)を詳細に決定するため、断片化したS3-RNase遺伝子のプロモーター領域にGUSのレポーター遺伝子を連結し、タバコへの導入を試みている。

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Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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