1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10660046
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐久間 正幸 京都大学, 農学研究科, 助手 (40135554)
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Keywords | 移動運動補償装置 / 定位行動 / 選好性 / Treadmill / Servo-sphere / orientation / video tracker |
Research Abstract |
移動運動補償装置とは、球体の上に虫を乗せ、カメラで検出した虫の位置を一定に保つようにX-Y2軸のモーターで球を回転させて、虫の動きに負帰還をかけ、球の動きを虫の軌跡として記録する装置である。本研究者は,従来のアナログ装置の問題点を解決すべく、数値制御の導入による高速で正確な応答性の実現を目指している。しかし科学研究費を受けて運転に成功した従来の原型装置は、制御機器の性能上の制約から応答性に問題があった。本年度の研究は、制御の要となる高速ビデオトラッカー(G240,応用計測研究所)の導入とドライバーソフトウェア、計測制御ソフトウェア、データ解析ソフトウェア、統計ソフトウエアの開発を中心におこなった。まずビデオトラッカーの導入に当たっては、その性能を充分に生かすために、通信のさらなる高速化を計る必要が生じた。そこで、当初予定していたGPIB回線を、PIOインターフエイスを通したパラレル通信に変更した。それに伴い、ドライバーソフトウェアを新たに開発して最適化を計った。試運転の結果、非常に良好な応答性を確認している。今年度はリレー基盤を使った電磁バルブの制御にまでは至らなかったが、導入したデバイスに対応させた新たな計測制御ソフトウェア上では考慮している。また、虫の軌跡を解析するデータ解析ソフトウェアについては、基本ソフトウェアの変更に伴い、開発環境の整備にまで及ぶ大幅な再構築を余儀なくされた。しかし最終的には移植に成功し、グラフィックスとファイル出力機能などを、さらに強化した。また、本研究に深く関連する、選好性に及ぼす定位刺激の力価検定の方法を確立し、論文発表すると同時に、統計ソフトウェア、PriProbit、を公開した。
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Research Products
(1 results)