1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10660079
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
森上 敦 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (10211608)
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Keywords | 遺伝子発現制御 / プロモーター / ルシフェラーゼ / 糖応答 / シロイヌナズナ |
Research Abstract |
作物の生産性に炭素及び窒素などの栄養源の転流・蓄積の制御は大きく関わっている。そして、この制御に関わる遺伝子の多くは組織に供給される糖濃度によって発現調節を受けている。本研究では、この糖による遺伝子発現調節に関わる因子の同定を目指して、シロイヌナズナの変異株を得るシステムの構築をおこなった。 サツマイモ塊根貯蔵タンパク質スポラミンの遺伝子は糖の濃度によって発現が変動する事が知られている。形質転換タバコを用いたこの遺伝子のプロモータ解析は、糖応答には2つのシス配列が必要であることが明らかにした。 AG221はスポラミン遺伝子のプロモーターより糖応答に関与しない領域を除いて糖濃度に対する反応応答性を著しく改善したプロモーターである。今回はこのプロモーターとホタルルシフェラーゼ遺伝子の融合遺伝子をシロイヌナズナに導入した。導入された遺伝子はシロイヌナズナでも、ショ糖・グルコースなどの容易に代謝される糖による処理を行った場合に24時間以内に濃度依存的に発現が活性化された。 多数の形質転換体の中から一系統について種子を変異原(EMS)処理し、その後代についてスクリーニングを行った。これまでに4000ラインの種子についてスクリーニングを行い、0%および6%ショ糖いずれでも強いルシフェラーゼ活性が得られる変異株29株、6%ショ糖処理でルシフェラーゼ活性が全く見られないもの19株、6%ショ糖処理で誘導されるルシフェラーゼ活性が極弱い変異株25株を得ている。
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