1998 Fiscal Year Annual Research Report
シュードモナス属菌と酢酸菌のペリプラズミック・アルコール酸化系の比較生化学的研究
Project/Area Number |
10660091
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
松下 一信 山口大学, 農学部, 教授 (50107736)
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Keywords | キノプロテイン / キノヘモプロテイン / アルコール脱水素酵素 / アズリン / Pseudomonas putida / 酢酸菌 / シアン耐性電子伝達経路 / ユビキノール酸化反応 |
Research Abstract |
酢酸菌やPseudomonas属細菌などの好気的なグラム陰性細菌は、そのペリプラズム及び細胞質膜のペリプラズム側に種々のアルコールを酸化するキノプロテイン・アルコール脱水素酵素(ADH)を有している。本研究では、同じキノヘモプロテインADHでありながら、その局在と電子受容体が大きく異なるPseudomonas putidaのtype IIと酸酸菌のtype III ADHの関与するアルコール酸化系電子伝連鎖の構造や機能の違いを、特にをPseudomonas属細菌呼吸鎖の研究を中心にすえながら、比較・解析することを目的として研究をすすめ、平成10年度に以下の結果を得た。 1) ブタノールで培養したP.putidaのペリプラズムにtype II ADHとともに大量のブルー銅タンパクが生成されることを見いだした。そこで、その銅タンパクをtype II ADHとともに分離・精製し、その性質を検討した。スペクトル分析やN末アミノ酸分析等の結果から、この銅タンパクは新規なアズリンであることが明かとなった。 2) 次に、type II ADHとこの精製されたアズリンとの電子移動反応のキネテックス解析や蛍光変化を基にした結合解析を行った。その結果、両タンパク質はがなり速い速度で反応でき、しかもその反応は両者の疎水結合をベースに進行するが、非常に速やかなon-off反応で進行していることが明かとなった。 3) 酢酸菌ADHとシアン耐性電子伝達経路との関係を探るため、ADH欠損変異種酢酸菌にADHサブユニットIIをクローン化した菌株を作成し、それと野生型酢酸菌、ADH欠損変異種酢酸菌から細胞膜を調製し、それらのユビキノール酸化反応を検討した結果、ADH活性とシアン耐性ユビキノール酸化反応との間に相関関係があることが明かとなった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] J.Frebortova et al.: "Intramolecular electron transport in quinoprotein alcohol dehydrogenase of Acetobacter methanolicus:A redox-titration study" Biochim.Biophys.Acta. 1363. 24-34 (1998)
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[Publications] O.Adachi et al.: "Characterization of quinohemoprotein amine dehydrogenase from Pseudomonas putida" Biosci.Biotech.Biochem.62(3). 469-478 (1998)
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[Publications] K.Matsushita et al.: "The quinohemoprotein alcohol dehydrogenase of Gluconobacter suboxydans has ubiquinol oxidation activity at a site different from the ubiquinone reduction site" Biochim.Biophys.Acta. 1409. 154-164 (1999)