1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10660123
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
裏出 令子 京都大学, 食糧科学研究所, 助教授 (90167289)
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Keywords | システインプロテアーゼ / 小胞体 / 部位特異的変異 / 表面プラズモン共鳴 / アンチセンスmRNA |
Research Abstract |
平成10年度はER-60プロテアーゼの機能部位(プロテアーゼ活性中心・基質認識ドメイン・活性調節ドメイン)を同定し、解析する目的で研究を行い、以下の研究実績を挙げた。 1. 現有のヒトのER-60プロテアーゼ遺伝子を用い、2つある活性中心の両方あるいは片方づつの活性基システィンをセリンあるいはアラニンに変えた変異遺伝子を作製し、大腸菌発現系で大量発現させ、リコンビナントタンパク質を精製した。この際、大量の大腸菌の破砕に当該研究費により購入した超音波ホモジナイザーを用いた。精製した変異ER-60プロテアーゼの活性を測定し、両方の活性中心が共に有効であることを明らかにした。 2. 従来の研究で、in vivoで会合することが確認されたER-60プロテアーゼとリゾチーム特異的相互作用を現有のBIAcore装置を用いて測定した。これにより、ER-60プロテアーとりゾチームとの分子間相互作用の結合速度定数(1.42〜5.52X10@@S15@@E1M@@S1-1@@E1s@@S1-1@@E1 )、解離速度定数(2.61〜5.03X10@@S1-3@@E1s@@S1-1@@E1)および解離定数(0.91〜3.59X10@@S1-8@@E1M)を明らかにした。 3. ヒトER-60プロテアーゼ遺伝子をアンチセンス方向に挿入した哺乳動物発現ベクターを、HepG2細胞にトランスフエクトし、ER-6-0プロテアーゼの発現量が正常細胞の約70〜50%にまで低下している3個のクローン細胞を単離した。これらの細胞を用いてアポB-100の分解速度を現在解析している。
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